たとえば貧困。食べ物1つ取ってもそう
よく戦争体験世代は少年時代を振り返って「ケーキ屋からロールケーキが消え、和菓子屋から餡子がなくなったら戦時中になった」と言っていた
今の日本でも、スーパーで売っている食べ物は年々どんどん小さくなっているし、総菜なんかひじきがこんぶになったり肉がちくわになったり食材を代用してるようになっている。特に学校給食は、年々豊かになっていたはずなのに平成末期あたりから急にまた貧相な献立に逆戻りしている

たとえば文化。洋画や洋楽の排除が起きている
「昭和モダン」の時代は映画館では洋画が大ヒットし、レコードやラジオでは洋楽が流れていた。本場由来の洗練された自由な文化に満たされていたわけだ
ところが戦時体制になるにつれ「鬼畜米帝の文化」は排斥され、映画は日本の国策映画だけになり、かつて洋楽カバー曲を歌った藤山一郎あたりの歌手は日本軍歌の歌い手になってしまった。雑誌のキングは富士に改題しモガは愛国婦人会のモンペ行進になってしまった
今の日本でも洋画・洋楽は目に見えて街中やマスコミから姿を消している。シネコンはあれだけスクリーンがあるのにほとんど邦画しかやってないし、昔はなかった自衛隊全面協力モノの「国防映画」も目立つようになっている。J-POPも洋楽の影響を受けたカッコイイ歌手は消え、今に軍歌を歌いそうな「日本的な日本の歌手」しかいなくなった

たとえば政治。大政翼賛会的になっている
戦時体制になるまではいろいろな政党があったが、「大政翼賛会」でナチスみたいな全体主義になった結果があのざまだった。つまり政権を批判する野党が消えた。野党だけでなくマスコミも大本営発表垂れ流しで軍部のちょうちん持ちになった
今の日本を見ても自民党が圧倒的に権力を掌握している。野党は「補完勢力」ばかりが元気で他は死にかけてる。マスコミの政権批判も、安倍の頃からほとんど見えなくなっている。とくに「左翼新聞」だった朝日新聞が先祖返りしまくりなのに、所属の記者たちはそのやばい流れの自覚もなければ改善する兆しもないのが恐ろしい

たとえば猟奇事件。エログロナンセンスが多い
昭和の前半はいわゆる猟奇犯罪が横行。エロやグロのある強盗殺人など、不気味だが大衆の関心を煽る出来事だらけでカストリ雑誌をにぎわせた。特に希望を失った若者が凶行する犯罪が横行した。
今の日本でもZ世代のジョーカーによる大量殺人、広域強盗団が蔓延。座間のバラバラ遺体もそうだし、今のススキノ事件なんて「阿部定」の時と同じような盛り上がりになっている。あと、SNSの存在がカストリ雑誌の代わりになっている

戦前の日本は1923年の関東大震災あたりからじわじわとおかしくなったと言われている。支那事変が1937年。「敗戦」が1945年。
2011年が東日本大震災と考えれば、盧溝橋事件が起きるのはあと数年後。そしたら一気に80年前と同じ過去の繰り返しなんじゃないかと本気で危惧している