山形県の平均所得は低迷しています。全国平均290万7000円に対し、山形県平均は256万3000円。300万円を超えているのは山形市だけです。山形市が名実ともに県の中心地ではあるものの、駅前市街地に元気がありません。2020(令和2)年1月には、山形市に本店を置いていた百貨店「大沼」が倒産。創業320年という老舗とあって、地元住民のショックも大きいものでした。これにより山形県は、日本百貨店協会加盟の百貨店がない初めての県となり、全国紙でも報じられました。他方で、天童市に大型ショッピングモールが完成するなど商業の郊外化は加速中。山形市の小売業店舗数は、2016(平成28)年時点で2362軒と約10年で約500軒も減少。同業の従業員は2年前よりも3.4%減少しました。商業の衰退は、県都の雇用や所得に悪影響を及ぼしています。
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