自分が確認したのでは掲載順から3つ。

6巻「日本のコンソメ」って話で超能力者の女性が透視・念力を披露して本物だと各社で取材するが、
そこで出てきたコンソメを「西洋のコンソメは日本のお吸い物とは比べられないくらい手間がかかる。カツオブシ・昆布で出汁を取るのは簡単だ。」という人に対して、
山岡士郎が「そのカツオブシや昆布自体の製造工程が比較にならないほど難しい。」と反論したところ、超能力者女性が関心を持って見てみたいというが時期が合わないというと、
タイムスリップして鹿児島の枕崎に行こうと全員で念ずると実際に消えた。工場の人が目を話したスキに北海道に飛んで昆布の方を見に行く。
次に銀座に飛んで『岡星』でプロのダシの取り方を見物して、目を離したスキにテレポートしてレストランに戻る。終始超能力を肯定している。

超能力をファンタジーに入れるのはどうかって気がするが…

20巻「奇妙な皿」って話で中国・明代の高価な赤絵の皿を栗田ゆう子が見つけて、何かを感じて譲ってもらおうとすると店主も「何故かあなたには売りたくなった。払える範囲だけでいい。」ってなる。
その後、夜寝ていると「丘士郎」と名乗る道士(東洋版魔法使い・道教の仙人)見習いが夢に現れて、「師匠の肉まんを食べてしまって代わりにクツを化けて肉まんにしたのを食べさせようとしたら、
バレてその肉まんが乗っていた皿に封じられた」という。「解放してもらうにはあらゆる料理を食べてきた師匠が満足する料理を教えてもらうことが必要だ」と訴えて毎晩夢に出てくる。
山岡士郎も面白がって、「要はその料理の作り方を教えればいい。」と同じ中国人の周大人に相談して満漢全席を振る舞ってもらうも納得せず、
しばらくして高級料理を食べると胃腸にいいものを食べたくなるという周大人の言葉から、「ザーサイのお茶漬け」を思いつく。
ザーサイは中華料理では料理の材料でお茶漬けとしては食べずに、お茶も雲南茶で恐らくその道士見習いの師匠も食べたこと無い盲点だろうとして、それで解放される。
別れ際に「自分は300年前の世界に戻るけど、その後生まれ変わってあなたに会っているかも知れない。」と言って、栗田ゆう子は「その生まれ変わりが山岡士郎なんじゃ…?」って思って終わる。

28巻「長寿料理対決!!」って話で、社主が大腸ポリープで入院したのをキッカケに長生きをテーマにして勝負することに決まり、その後ちょうど栗田ゆう子の祖母がボーイフレンドと沖縄旅行から帰ってきて、
お土産にサンゴ礁の欠片でできた砂をもらったら、寝ている間に残留思念なのか夢に「珊瑚の精」を名乗る少女が現れて「石垣島のサンゴを助けて!」という。栗田ゆう子は夢だと思ったが始終ずっと気にしていて、
沖縄取材に決定すると、石垣島でサンゴ礁を開発してレジャー施設を建てようとする企業と海原雄山が現れ、海原雄山が環境破壊をしながら経済発展しようというのは「長寿と自殺を同時に願っているようなもの。」と批判。
山岡士郎も賛同。最終的に『究極のメニュー』側が『至高のメニュー』側に勝ち、気をよくした社主がその石垣島の環境破壊を取り上げることになった。


『美味しんぼ』って意識高い系の美食家気取りの人が読むこと多いからリアルな作風だけど、こういうファンタジックなのをたまに入れるのは何で?
箸休めとかマンネリ防止とかなの?