性被害を訴えたジャーナリストの伊藤詩織氏を中傷するツイッター投稿に繰り返し「いいね」を押したとして、伊藤氏が自民党の杉田水脈(みお)・衆院議員に220万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、東京地裁であった。武藤貴明裁判長は「『いいね』は必ずしも好意的な感情を示すわけではない。賛成する以外にも、おもしろいなど幅広い意味がある」と述べて伊藤氏の訴えを棄却した。

 訴状によると、杉田議員は2018年6〜7月、ツイッター上で「枕営業の失敗」「ハニートラップ」「売名行為」などと伊藤氏を中傷した第三者の投稿計25件に「いいね」を押した。

 裁判の争点は、杉田議員が「いいね」を押したことが、元の投稿への好意や賛同を示したといえるかどうかだった。

 これまでの裁判で伊藤氏側は、伊藤氏を中傷する複数の投稿に「いいね」を押したことについて「投稿に対し積極的・肯定的な評価を示した」と主張。杉田議員のアカウントは約11万人がフォローしていたことをふまえ、「絶大な影響力があり、中傷の投稿に『いいね』を押すことは社会通念上許される限度を超えた名誉感情の侵害だ」と訴えていた。

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