https://www.amnesty.or.jp/news/2024/0413_10307.html#

2023年に成立した反同性愛法の合憲性を問う申し立てに対し、ウガンダの憲法裁判所の判断は、同法の一部のみを無効とするに留まった。

この法律はLGBTI(レスビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、インターセックス)の人びとへの攻撃を助長している。同国の憲法は、平等と被差別、個人の自由の保護、残虐で品位を傷つける扱いからの保護、プライバシーの保護などにおいてすべての人びとの人権を保護している。その憲法を全面的に支持する責務に背を向けた今回の憲法裁判所の判断には、落胆を隠せない。

反同性愛法では、同性間の合意に基づく行為、同性愛の推進が違法となり、LGBTIの人びと、支持者、人権擁護者の権利が損なわれ、「悪質な同性愛行為」は死刑になることもある。憲法裁判所の判断で同法を無効とする機会が失われた。

アフリカ委員会が性的指向や性自認を理由とした暴力や人権侵害からの保護に関する第275決議を採択してから10年、ウガンダ政府は、反同性愛法を廃止し、LGBTIの人びとに対する差別や嫌がらせなどの問題に対処し、その責任を負わなければならない。