怖い話を書いた
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春の暖かな日差しが差し込む穏やかな午後。主人公・桐島美咲(きりしま みさき)と娘の桐島華(はな)は、とある廃墟の前で佇んでいた。
美咲は40代前半で、かつては大手企業で働くキャリアウーマンだったが、今は小さなデザイン事務所を立ち上げ、フリーランスとして働いている。華は16歳で、高校1年生。美咲が遅い年齢で授かった一人娘だ。華は聡明で、学校では美術部に所属し、絵を描くことを趣味としていた。
母娘は、とある都市伝説に惹きつけられ、この廃墟を訪れていた。その都市伝説とは、「この廃墟には、一度入ったら二度と出られない」というもの。好奇心旺盛な華が、インターネットで見つけたのだ。
「ねえ、お母さん。本当にここに入っちゃって大丈夫かな。だって、『一度入ったら~』って......」 華は不安げな表情を浮かべ、美咲を見上げた。
「大丈夫、大丈夫。きっと噂話でしょう。それに、私たちが入って出られなかったなんて、誰も証明できないわ」 美咲は華の肩に手を置き、優しく微笑んだ。
廃墟の入り口は、蔦に覆われた巨大な門だった。古びた鉄の扉には錆びた鎖がかけられているが、隙間からは中を覗くことができる。美咲と華は、少し躊躇しながらも、そっと中を覗き込んだ。
廃墟の中は、思ったよりも広く、雑草が生い茂り、ところどころに崩れ落ちたコンクリートの壁や、砕けたガラスが散乱していた。薄暗い空間に足を踏み入れると、ひんやりとした空気が肌に纏わりつく。
「うわっ、すごい......」 華は目を輝かせながら、廃墟の奥へと進んでいった。好奇心が不安を上回っているようだ。美咲は少し不安だったが、華の様子を見守りながら、後に続いた。
廃墟の奥へと進むと、そこはかつて病院だったと思われる場所に出た。苔むした壁には、ところどころに剥がれかけた「〇〇病院」と書かれた看板が残っていた。
「ここ、病院だったのかな......」 華がつぶやく。
「もしかしたらね。でも、もうずいぶん前のことみたいね」 美咲は周囲を見渡しながら答えた。
さらに進んでいくと、不気味な雰囲気が次第に濃くなっていく。足元には何か所も血のような赤いシミがあり、壁には何者かが引っかいたような爪痕が無数に残されていた。
「ねえ、お母さん......」 華の声が震えている。
「どうしたの、華?」 美咲は華の様子に気づき、立ち止まった。
「なんか、さっきから誰かに見られている気がするの......」 華は周囲をきょろきょろと見回した。
美咲も周囲に注意を向けながら、「気のせいじゃない? ここは廃墟よ。誰もいないわ」 と答えた。 しかし、その直後、ふと視線を感じて上を見上げると、そこには想像を絶する光景が広がっていた。
天井からぶら下がる無数の骸骨。その表情は苦悶に歪み、骨ばった指は美咲と華を指差しているように見えた。
「うわぁぁぁぁっ!」 華の悲鳴が廃墟にこだました。
「華っ!」 美咲は華を抱きしめ、その場にしゃがみ込んだ。
「ご、ごめんなさい......怖い......」 華は震える声で謝った。
「大丈夫よ、華。お母さんも怖いわ。でも、ここで立ち向かわないと。さあ、立ちなさい」 美咲は自分に言い聞かせるように呟き、華を起こした。
母娘はゆっくりと歩き出した。骸骨は天井からぶら下がったまま、じっと2人を見つめている。その視線を感じながら、母娘は廃墟の奥へと進んでいく。
すると、今度は前方から不気味な人影が現れた。赤いマントを纏い、顔は真っ黒に塗りつぶされている。その姿は、まるで死神のように見えた。
「きゃあっ!」 華が再び悲鳴を上げた。
「落ち着いて、華! 走らない! 走ると何か起きるかもしれないの!」 美咲は華を制しながら、自分も恐怖で声が震えていた。
母娘は、その死神のような存在から距離を取ろうと、ゆっくりと後ずさりした。しかし、後ろを振り返ると、そこにも別の人影があった。
それは、太った黄色い怪物だった。肩幅よりも大きな斧を持ち、不気味な笑みを浮かべている。
「う、うそ......」 華は涙目で怪物たちを交互に見た。
「華、落ち着いて。まずは冷静に状況を分析しましょう。あの骸骨は天井から動けないわ。だから、ゆっくりと骸骨のない方向に行きましょう」 美咲は自分を奮い立たせ、冷静に状況を分析した。
母娘は、ゆっくりと骸骨のない方向へと移動した。死神のような存在と黄色い怪物は、ゆっくりと母娘を追うように距離を詰めてくる。
「お母さん......怖いよ......」 華は美咲の背中に顔を埋めた。
「大丈夫。お母さんが絶対に守るから。ここから抜け出しましょう」 美咲は力強く答えた。
母娘は廃墟の奥へと進み続けた。しかし、どこまで行っても、新たな怪物が現れるばかりだった。赤いマントの死神、黄色い怪物、そして今度は巨大な蜘蛛のような怪物......。
母娘は、永遠に続くかのようなこの廃墟をさまよい続けた。恐怖と絶望に打ちひしがれながらも、お互いを支え合い、少しずつ前に進んでいく。
だが、時間の経過とともに、母娘の体力は徐々に削られていった。喉は渇き、空腹感に苛まれる。怪物たちは、母娘の弱っていく姿をじっと見つめている。
「お母さん......もう......無理......」 華は弱々しく呟いた。
「華、頑張って。もう少しよ。もう少しで抜け出せるかもしれないわ」 美咲も限界が近づいていることを感じていた。
しかし、母娘がどれだけ歩き続けても、廃墟の出口は見つからなかった。怪物たちは、母娘の周囲をゆっくりと取り囲んでいく。
「お母さん......」 華は美咲を見上げた。その表情は恐怖と絶望に染まっていた。
「華......」 美咲は華の顔を優しく撫でた。
その瞬間、母娘の体に異変が起こった。肌がひび割れ、髪の毛が白くなり、爪が伸びていく。2人は怪物たちと同じような姿に変貌していくのだ。
「華......私たち......」 美咲は変わり果てた自分の姿に愕然とした。
「お母さん......私たち......怪物に......」 華は震える声で呟いた。
母娘は、この廃墟から永遠に抜け出すことができなかった。そして、他の怪物たちと同じように、この廃墟を訪れる者たちを脅かし続ける存在となったのだった......。
この廃墟を訪れる人々は、今でも時折、母娘のような姿をした怪物を目撃するという。その姿は、恐怖に怯えながらも、出口を求めてさまよい続けるかのように見えたという。 _ -‐……‐ _
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`丶、 | | ` ー'' 人. ,イィ
ヽ | | __ , イ `l¨¨¨¨¨´l 骸骨の時点で引き返さなかった理由が分からないんだよなあ 周辺の描写は丁寧なのに位置関係がよくわからん
いつの間に病院の中に入ったのか、今は病院のどこなのか
死神と黄色い怪物に挟まれてるんじゃなかったのかよ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています