掌印を結んでいても、両の手が空手となる。心肺に負担をかけず、呪詞の詠唱を絶え間なく続ける。
腕と口が常人の倍あることは、呪術師にとってこれ以上ない優位性となり、加えて宿儺はこれだけの異形の肉体を持ちながら一切の身体機能を損なっていない。
この肉体と「神武解」「飛天」の両呪具を駆使し、藤原北家直属の“日月星進隊” “五虚将”を殲滅し、天使を含む安倍家の精鋭と菅原家余党で編成された“涅漆鎮撫隊”を退けている。