米「ロサンゼルス・タイムズ」は28日付の記事で、捜査を担当する検事が大谷の弁護士に対し、違法なブックメーカーへの送金は連邦捜査機関が扱う犯罪に該当しないという見解を裁判所を通じて示したと報じた。当局が捜査しているのは、あくまで違法なスポーツ賭博組織であり、大谷は捜査対象外≠ニいうこと。NHKも30日に同記事を引用する形で伝えた。
水原氏は大谷の口座から複数回に分けて、450万ドル(約6億8000万円)を胴元≠ノ送金。その過程で大谷の名前が浮上したこで、日米を股にかけた大騒動となった。

大谷は日本時間26日に記者会見で声明を発表。「送金を依頼したことはないし許可したこともない」「彼が僕の口座からお金を盗んで、僕の周り、みんなにウソをついていた」などと語っていた。

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その大谷がウソをついている可能性はないのか?

元東京地検特捜部副部長で弁護士の若狭勝氏は31日までに更新したユーチューブ動画の中でこの疑問に言及。若狭氏はこれまでのキャリアから、嘘をつく心理には@自分を守ろうとする防御の嘘A自分を大きく見せようとする背伸びの嘘B他人を陥れるための欺まんの嘘C他人を守るための擁護の嘘の4点があるとした。

その上で若狭氏は「今回、大谷さんが嘘をつくとしたら@の防御の嘘ということになるが、彼は『一平さんが嘘をついている』と繰り返して述べていた。『彼が僕の口座からお金を盗んで、みんなに嘘をついていた』と、しっかり述べている。大谷選手が逆にこの言葉を嘘だとした場合には、こうした断言口調・断定口調は普通は言えない」と指摘した。

水原氏と大谷の親密な関係は周知の通り。「その水原さんに対して『嘘をついている』と断言するのは、かなり難しい心理状態になるんだと思う。それでも断定的に言っているというのが、極めて嘘反応が出ていない一つの大きな根拠だと思います」とした。

大谷は事前に準備された書面に目をやりながらも、前を向き自分の言葉で説明した。これについても「あのような態度というのも、嘘反応が表れていない」と若狭氏。

私生活の変化も「嘘反応がないこと」を担保する。大谷は水原氏の問題が発覚する直前に元バスケットボール選手の田中真美子さんと結婚した。

「そもそも真美子さんと最近結婚しているわけですから。もし前々から大谷さんが水原さんの違法賭博に関与をしていた、もしくは負けたお金を用立ててあげたというようなことをやっていたのだとすれば、相当不安だと思う。不安を抱えながらドジャースに移籍し、華々しく真美子さんと結婚しました、韓国戦に一緒に行きましたというのは考えづらい。行動を見る限り、大谷さんの言う(水谷氏の問題を)知ったのは韓国第1戦が終わった時という話も信用がおける」(若狭氏)

大谷の状況が好転していることだけはたしかだ。