昔はたまに見かけることもあった機械式立体駐車場
一階で駐車してそこから出ると車は機械式に上の方に運ばれて空いている駐車場が目の前に現れるわけだ
人がわざわざ上まで運ぶ必要がない

小学生だった俺は親を驚かせようと車に忍び、息を潜めていた
親はその機械式立体駐車場に車を止めて買い物に出掛けて行ってしまった

俺は駐車場に閉じ込められてしまった
何時間経っても戻ってこないので死を察した俺はサバイバルすることにした

うさぎを狩り、果実を集め、川の水を飲んで生き延びた
草木で服やあらゆる道具も作った
木の家も建てた

その時俺は佐藤圭介という名を捨てて新しい名を名乗ることを決めた

「ケルベロス」

これが俺の新しい名だ