俺「任天堂の対象層が小学生だからだよ。
十万円近いゲーム機なんか買えないし、ゲームの開発費が馬鹿みたいに嵩んでも内容が子供向けだから大人に刺さり切らないんだよ。

任天堂はゲームに映画みたいなグラもそうだけど、ストーリーも求めてない。
あくまでゲーム体験のおまけ程度に考えてるからムービーゲーみたいなのは作らない。
事実、ストーリーが自我を出し過ぎてたペーパーマリオRPGシリーズはIPの価値を揺るがしかねないものとして指導が入っていたという噂がある。
新作ではストーリー性よりゲーム性や演出に力を入れてその出来は賛否両論だった。

基本的に任天堂は「コアにゲームを楽しむ層の声」を恐れている。
彼らに従っても、一番数の多いライト層に刺さらない恐れがあるからだ。
そしてそれは恐らく業界内にも潜んでいる。

パーティーゲームとして楽しませることに重きを置いてるから、スマブラとかも競技性を優先しなかった。
ガチでやり込むのはパーティーゲーム層の内の数パーセントであって主要な客層ではないと知っているからだ。
スプラも競技性とパーティー性のバランス感覚が優れていたからこそ大きなコンテンツになった。

ただ、それが負の側面になっている部分もあると俺は思う。
任天堂以外はどこもハイエンド至高なわけだし、ゲーミングPCの発展でその傾向は一気に強まった。
実際要因は複数あるにしろ、海賊版と揶揄されるようなパルワールドに売上本数で迫られたというのはかなり重要なファクターだ。
「ゲームはひと昔前よりも大きく客層もシェアも広げた。ブレずにやっていくことも大事だが、もっと自由で革新的なものを高品質でやっていくべきではないのか?」という考えは開発陣の中でも多かれ少なかれ当然出ているだろう。
このくらいの波はこれまでも散々あったわけで、それでも今の方針を貫いてきたのも任天堂なわけだが」