私がスマホを使わない理由

権威をもつのは組織や人だけではありません。テクノロジーもまた、権威をもち、私たちの自由を損なう場合があります。

そこで私は二つ折りの電話を使っています。“ガラケー”に見えますが、スネークのようなゲームもできるし、検索もできるし、自分好みのアプリを入れることもできるし、プログラミングも可能。

※画像はイメージです。Photo by iStock

ただし、オープンソースのフリーソフトウェアで稼働しているので、誰かに与えられたコンフィギュレーション(設定)ではない。自分で自由に設定できるものです。

私の電話にできないことは、指でスクロールすることだけ。モードを変更しない限り、スマホのようなタッチパネルにはなりません。

私がタッチペンやキーボードがあるPCを主に使うのは、テクノロジーの支配から自由になるためです。指ですぐに操作できるとなると、常にスマホをスクロールしてしまいます。しまいには依存症になってしまうでしょう。

私は「アンチ・ソーシャルメディア」を標榜していますが、指だけで簡単に操作できないように自分で設定した電話を使うことで、SNSに過剰に注意を払わずにすんでいます。テクノロジーとはあくまで、人間のお手伝いをしてくれるもの。テクノロジーの奴隷になるのはおかしな話です。
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