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「システム利用料として毎月少額を課金する方向へ向かっている」と、マスク氏は話した。




イーロン・マスク氏は18日、自ら所有するソーシャルメディア「X(旧ツイッター)」について、すべての利用者に対して課金制にする可能性に言及した。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相との会談でマスク氏は、「X」上でかねて話題になっているユダヤ人差別と自らの姿勢についても言及した。

マスク氏は、国連総会出席のため訪米しているイスラエルのネタニヤフ首相とカリフォルニアで会談。「X」で中継された会話の中でマスク氏は、自動投稿を繰り返す「bot」アカウントを排除するには、課金制の導入しか方法がないと述べた。

「システム利用料として毎月少額を課金する方向へ向かっている」と、マスク氏は話した。

BBCは「X」社に詳細を尋ねているが、まだ回答を得ていない。

マスク氏の今回の発言が、その場の勢いでのものか、あるいは明確な事業計画の合図なのかは、まだはっきりしない。

マスク氏はかねて、偽アカウントやbotを「X」から駆逐するには、有料の認証制度が有効な方法だと述べていた。

昨年秋にツイッター社を買収して以来、現在では「Xプレミアム」と呼ばれる有料会員制度の利用者拡大を、マスク氏は進めてきた。

課金制度へ利用者を呼び込む手段として、マスク氏はこれまでに「Xプレミアム」利用者には長文投稿を可能にし、他の大勢の目に振れやすくするなどの待遇を提供している。

それでも現時点では、だれでも「X」を無料で使うことができる。

「X」にとって利用者全員に課金することの資金的メリットは明確だが、マスク氏はその目的はあくまでも「bot」対策だと強調した。

「botを作る費用は1セントの何分の1かだ。しかし、たとえ数ドルとかのわずかな額でも払わなくてはならないとなったら、ただそれだけでも、botのコストはとても高くなる」と、マスク氏は話した。

「Xプレミアム」の料金は現在、月額8ドル(約980円)。国や申し込み方法で値段は多少上下する。

「テスラ」や「スペースX」などの企業も持つ、世界最大の富豪のマスク氏は、「Xプレミアム」よりも安いサービスを検討中だと話した。

「もっと安い価格帯を示すことになる。本当にわずかな額にしたい」のだと、マスク氏は述べた。「ずっと続いている会話の一環だが、私が思うに、大量のbotに対抗するには事実上、これが唯一の手段だと思う」。

ただし、「X」をすべて課金制にすれば、多くの利用者を失う危険がある。そうなれば、現時点で「X」社の収入の大半を占める広告収入が減少することになる。