あ、もうこんな時間だ。
ここで友達と集まって談笑し続けていたけど、もう帰らなくては家で待っている家内を心配させてしまう。
僕はそう思って立ち上がり、帰宅のために外に出ようとした。
すると一人のエプロン姿の若い女性が声をかける。
「山田さん。どちらに行かれますか?」
僕は答えた。
「もうこんな時間になってしまった。ここでいつまでも談笑していては家にいる家内を心配させてしまうし、明日は会社に行かないといけない。そろそろ帰ろうと思うんだ」と。
そしたら女性は立ち上がり、僕の所にやってきた。
「じゃあ、山田さんに私もご一緒させて頂きますね」
そうして、僕は女性と一緒に建物を出て、星空の下の道を歩き始めた。
女性はにこやかな顔で、僕の家内のこと、職場のことについて、僕と会話を続けた。
その他にも星空に出ている綺麗な星々のことや、最近の生活のことなどといった、雑談を続けて十数分経った頃だった。
女性が僕に言った。
「じゃあ山田さん。もうそろそろ遅くなりましたので、もう帰りましょうか。みんなが待ってますし歩くのも疲れたでしょう?」
そうだな、そろそろ僕も歩き疲れてきた。そうしよう。
「そうですね。じゃあもう帰りましょう」
そう言って僕と女性は、「元の方向へと」引き返していきました。

さて、どうして引き返していったでしょう?
また、僕「山田」は、どんな人物でしょうか?