ジャパニーズマゲニーズ、タイに大麻ショップ開店 日本人ラッパーで初の挑戦
ヒップホップクルー・ジャパニーズマゲニーズが、タイのバンコクにマリファナ(大麻)のショップ(ディスペンサリー)をオープンしたことを明かした。
店名は、彼らの曲名や屋号にもなっている「Trip Master」。現在はプレオープンだが、本人たちがセレクションしたマリファナや自身のグッズなどを販売している。
タイへの出店を決めたのは、マリファナの栽培解禁が行われた2022年6月。そこから約1年間かけて、出店までこぎつけたのだという。
準備期間には「結構失敗も繰り返してて。かなりの試行錯誤があったすね」と、その1年を振り返る。
まず、タイでの出店にあたっては、タイ人が株式を51%以上持っている必要があったため、信用できる現地の人を探す必要があった。
また、店舗と契約する直前に不動産屋からNGを出されたり、アメリカなどからマリファナを仕入れるのも一苦労。現地のギャングやタイ当局との交渉もあるなど、あらゆる面で一筋縄ではいかなかったという。
日本人ラッパーによるバンコクでのディスペンサリー開店という前例のない試みだけに、「すべてが手探り」だったとのことだ。
そういった一つひとつの作業についても、現地で大麻普及という名目で活動する日本人らに「手伝ってやった」「自分のおかげ」などと言われないよう、マリファナへの愛を原動力にすべてを自分と仲間たちの力で乗り越えてきた。
「ファミリー以外、誰の力も頼ってない」
マリファナ好きを公言するラッパーは日本にも多いが、現地でのディスペンサリー開業にまでは至っていない。一方で、欧米の有名ラッパーは自分たちの大麻ブランドを設立するなど、産業に多くコミットする流れもある。
ジャパニーズマゲニーズが多くのハードルを乗り越えて形にできたのは「そんだけジャパニーズマゲニーズがマリファナを愛したってことです」と、3人は自負を込めて強調する。
彼らの店舗「Trip Master」のコンセプトは、日本人による日本人のためのディスペンサリー。店頭では、3人が自信を持ってすすめられる品種をセレクトして販売している。
「値段も、周囲の相場よりは安く売ってます。自分らの大好きなLA産の技術を採用したマリファナも置いてます。こだわりは、飛べるだけじゃなくてちゃんと美味いやつを選んでるとこですね」
単に飛べるだけの品種も多いが、吸引した際の味にこだわりを持っている。
マリファナ栽培の解禁から1年経った現在も、いまだにタイには根強い反発がある。反対派の野党勢力によるタイの政権交代が実現すれば、再度マリファナが規制される可能性も報道などで取り沙汰されている。
しかし、ジャパニーズマゲニーズはその懸念を「これだけの金がタイの中で回っていて、何千店舗もあるのにいまさら全部閉めるっていうのは無理」と一蹴。
「そんなのを気にしてるのは、口先だけで実際に動いてないヤツばっかり」「走り出したらもう止まらない」と、豪快に笑い飛ばす。
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