百年戦争とは、昔のフランスとイギリスが、どっちがフランスの王になれるかと、どっちがフランスの土地を持てるかと、ずっとケンカしていた戦争のことだよ。百年戦争は、ほんとうに百年も続いたのかと思うかもしれないけど、実は116年も続いたんだ。でも、ずっと戦っていたわけではなくて、途中で休戦したり、病気が流行ったりしたから、実際に戦っていた期間はもっと短かったんだよ。

百年戦争が始まったきっかけは、フランスの王が死んで、代わりになる人がいなくなったことだったんだ。その時、イギリスの王は「僕のお母さんはフランスの王のお姉さんだから、僕がフランスの王になるべきだ」と言ったんだけど、「女の人から王になる権利は受け継げない」というルールがあって、フランスの人たちは「それはダメだ」と言って、別の人を王にしたんだ。それでイギリスの王は怒って、「じゃあ力ずくでフランスの王になる」と言って、戦争を始めたんだ。

百年戦争では、最初はイギリスが強かったんだ。イギリスは新しい武器を持っていて、それでフランスの兵士を倒したり、フランスの土地を取ったりしたんだ。一度はイギリスの王がフランスの王にもなってしまったこともあったんだよ。でも後半になると、フランスが逆転したんだ。フランスには女の人の英雄が現れて、「神様から頼まれてきた」と言って、フランスの人たちを勇気づけたり、イギリスと戦ったりしたんだ。その女の人の名前はジャンヌ・ダルク¹というんだよ。ジャンヌ・ダルクは最後に捕まって火あぶりにされてしまったけど、「神様は私を見捨てない」と言って死んだんだ。ジャンヌ・ダルクは今でもフランスの英雄として覚えられているんだよ。

百年戦争が終わった時には、フランスが勝ってイングランドを追い出すことに成功したんだ。最後の戦いでは、フランスも新しい武器を使ってイングランドを負かしたんだよ。その武器は大砲²というもので、爆発して強い衝撃を与えるものだったんだ。これでフランスはイングランドからほとんどの土地を取り返して、長い戦争が終わったんだ。

百年戦争は昔の話だけど、今でも大切な意味があるんだよ。この戦争でフランスとイギリスは自分たちの国や文化や言葉を大切にするようになって、「国民」という気持ちが芽生えたんだ。それからもフランスとイギリスは仲良くなったり喧嘩したりしながらも、ヨーロッパの歴史を作ってきたんだよ。今ではフランスとイギリスは友達のような関係になっているんだけど、百年戦争のことを忘れてはいけないんだよ。