ふたり(大学生)「喜多ちゃーん、久しぶりー!」喜多「久しぶり、ふたりちゃん」
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喜多「春から大学生になったのね」
ふたり「うん、高校の時のバンドメンバーと同じとこー」
喜多「そうなのね、どう?大学生活は?」
ふたり「うーん、高校のころとそんな変わんないかなー、相変わらずバンド三昧っていうか」
喜多「そ、そうなの?駄目よ、ちゃんと勉強もしないとっ」
ふたり「えー、やっぱ現役高校教師の喜多ちゃんは言うことが違うなー」
喜多「こら、茶化さないのっ。あ、…そういえば…」
喜多「ひっ…、ひとりちゃんは…、最近どうしてる?」
ふたり「……、えー?」 ふたり「ん−?どうだろー、最近会ってないしなー」
ふたり「だって結構前から旦那さんと海外ツアー中だしー」
喜多「そ、そっか…そうよね…うん、忙しいものね」
ふたり「けどホント驚きだよ、おねーちゃんがあんな有名な大物バンドの人と結婚だなんて…、
今も見た目と性格は昔と変わんないのにさ、ほんとびっくり」
喜多「うん…、そうね…ほんと…、ひとりちゃん。ほんと遠い人になっちゃったなっ…、
つい数年前まで、一緒にバンドやってたなんて…ほんと信じられない…」
ふたり「……そうだねー」 ふたり「それはそうと、喜多ちゃんは、いい人いたりしないの?」
喜多「え?わ、わたし?」
ふたり「そうだよー、喜多ちゃん可愛くて美人だし。言い寄ってくる人
沢山いるでしょ?」
喜多「や、やだ、そんなことないわ。私は今は仕事で精いっぱいだし…、
言い寄ってくる人なんて全然…、だからそういう人もいないわね…残念だけど」
ふたり「えーそうなんだー、意外ー!」
ふたり「…よかった」ボソッ
喜多「え…?」
ふたり「ううん、なんでもなーい」 喜多「あ、そういえばふたりちゃん。前会った時より髪長くなったわねっ、
ひょっとして伸ばしてるの?」
ふたり「あーもー、遅いよっ!ようやく気づいたの?
そうなんだ!今伸ばしてるのっ」
喜多「そうなのね、すっごく可愛くて似合ってるわよ。あ、けど、前髪はもっとあげたらどうかしらっ
髪でおでこを隠したままだとやぼったいというか」
ふたり「うーん、けど、今日はこのままでいーかなーって」
喜多「ええ?やだ、どうして?前会った時は髪型ももっとおしゃれしてたのに。
あ、よかったらわたしが」
ふたり「ううん、だって、このほうが喜多ちゃんグッとくる思ったからさ、……昔のおねーちゃんみたいで」
喜多「えっ…」ドキッ… ふたり「髪ももう少し伸ばしたら、高校の時のおねーちゃんと同じになるし…そうしたらもっと
似てくると思うよ」
ふたり「…どう?喜多ちゃん…?おねーちゃんみたいにみえる?喜多ちゃんのためにしてるんだよ?」
喜多「ふ、ふたりちゃん…何言って…」
ふたり「何って…、とぼけなくていいよ?周りは誰も喜多ちゃんの気持ち、気づいてなかったみたいだけど、
わたしは知ってるから」
喜多「え…」
ふたり「私、幼稚園の頃からずっと喜多ちゃんのばっかり見てきたから…わかってるんだ」
ふたり「喜多ちゃんはおねーちゃんのことがずっと…」
喜多「や、やめて!!」 ふたり「…」
喜多「あっ…、ご、ごめんなさい…、大声上げちゃって…、
け、けど違うのふたりちゃん」
喜多「ひとりちゃんとは、あくまでバンド仲間で友達であって…、た、確かにギターも旨くて
作詞もできて…尊敬できるし…」
喜多「普段はあんなだけどライブ中はピリッとしてるギャップとか…そのか、カッコいいとか
そういうこと思ったりもするけど…っ、単なる友達ってだけで…そ、その…ふ、ふたりちゃんが思ってるそういうんじゃあないからっ」
喜多「っていうか…、ひとりちゃんはもう、
素敵な旦那さんがいるわけだし…、あくまでただの友達だから、そう、あくまで」
ふたり「ふーん…そっかあ、ごめんね…わたし、勘違いしちゃってた」
喜多「う、ううん、わたしこそごめんなさい」 市街
喜多「今日はありがとう、久しぶりにふたりちゃんに
会っていろいろお話できて楽しかったわ」
ふたり「うん、わたしもっ」
喜多「それじゃあ、わたしはこれで…」
ふたり「…喜多ちゃん」
喜多「え…」
ふたり「もう、帰っちゃうの?」ギュッ
喜多「え…ふ、ふたりちゃん」
ふたり「わたしは喜多ちゃんに久しぶりに会ったんだし、もうちょっとお話したいなって…」
ふたり「ね…、もっと静かな場所、いかない?…、前会った時、喜多ちゃんが教えてくれた場所、行きたいな…♡」
喜多「っ……////」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています