長老「勇者様ぁ!どこへ行くのですか!村が盗賊に襲われて大変です!」勇者「お前は何かを勘違いしているようだな」
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勇者「魔王を倒すことが俺の役目だ」
長老「そ、そんな……このままでは村の若いのはみんな奴隷にされてしまいます!」
勇者「自分たちの村も自分で守れないようなやつらは遅かれ早かれそうなるだろう」
長老「今も村のものどもが抵抗を続けております!」
勇者「ほう、ならば自分たちの力で盗賊どもを退けてみよ」
長老「無理です!この村にはまともな剣をした者はおりません!不利です!」
勇者「その盗賊とやらは魔剣師か?」 長老「は、はい」
勇者「うおおおお………!!!(怒りで魔力が暴走し、長老を吹き飛ばす)」
長老「うわああ!こ、これは、魔剣師の祖が使ったと言われる力………!」
勇者「ぐわあああああ!!!!!!(巨大な剣の形をした魔力の塊で村ごと盗賊を薙ぎ払う)」
長老「あぁーっ!!村がぁ!!」
勇者「この世に魔剣師は俺一人で良いのだ!!!!」 長老「こ、これは勇者などではない……悪魔だ!」
かつて魔王軍を滅ぼした原初の魔剣師「おいジジイ、何か言ったか?」
長老「ひぃ!こんなやからを勇者にするとは、王は何を考えて……!」
原初の魔剣師「王だと?」
長老「お前は悪魔だ!悪魔が封印から目覚めた!」
原初の魔剣師「ハハハハハハハ!!王都はもう無い!!かつて俺を裏切ったあの男の末裔は国ごと滅びるのだ!!」
長老「な、なにを言う……王都には10万の魔剣師が……」 原初の魔剣師「ハハハハハ!!バカめ!!奴らは俺の魔力を帯びた魔法具で魔力の波長を変換し剣に魔力を帯びさせているにすぎない!!」
長老「な、なんだと……つまりあの魔剣師たちは……」
原初の魔剣師「ハハハハ!!そうだ!!王都の魔剣師どもの生き残りだ!!」
長老「貴様……よくもワシの家族を……ゆるさん!!」
原初の魔剣師「奴らは俺を騙して王都の地下深くに封印し、あの魔法具を使って魔王不在のこの世界を統べた!!お前たちはその末裔だ!!どうなろうと知らぬわ!!ハハハハハハハ!!」
長老「くそぉ……」 原初の魔剣師「おいジジイ、お前も家族の元へ送ってやる」
長老「ぐ、ぐおお……」
原初の魔剣師「ブワハハハハハハハ!!仲間はずれを作ったらかわいそうだからなァ!!(長老に膨大な魔力を帯びさせ肉体を崩壊させる)」
とある覇権国家が突如にして滅びたその日、周辺国家は勇者を異端認定し、勇者の進路上に間に合わせの戦力を投入したが“原初の力”により理不尽にも消し飛んだ。
しだいに勇者に協力的な国が現れ始め、勇者に与えられた新しい魔道具を使って周辺国家に侵攻、周辺国の人間を文字通り根絶やしにした。
勇者を中心に古都を復興させ作られた新国家が誕生。
新国家が勇者を裏切り、植民地の住民を人柱にした大魔法で勇者を封印。
古都そのものが対魔王戦を想定した巨大な魔法陣だったのである。
しかし、魔道具が帯びていた魔力が封印と同時に霧散し世界から魔剣師がいなくなってしまう。
一方、世界には魔王復活の兆候が現れ始めていた。
勇者の鞘に収まっていた覇権国家の証とも云われる伝説の剣“魔剣”は失われてしまうのだった…… ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています