女「花火大会、一緒に行かない?」男「>>4」
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女「あ、あれは……男くん……!」
タッタッタッタッ
女「男くん、今帰りなんだね!」
男「うん」
女「……そういえば今年の花火大会は今週末だね」
男「そうなんだ」
女「……よければ一緒に行かない?」
女(……あああああぁ!とうとう言っちゃった!!)
男「>>4」 1か月前から3分おきにそれ言うのやめろよ
ノイローゼになってるよ 男「1か月前から3分おきにそれ言うのやめろよ」
女「えっ」
男「ノイローゼになってるよ」
女「……そんなに言ってた?」
男「うん」
女「ご、ごめん……全然自覚がなくて」
女「……あの返事は……?」
男「>>10」 男「3分間待ってやる」
女「あはは!そんなラピュタじゃないんだから」
男「…………」
女(男くん、本当に待つつもりだ)
~3分後~
女「……そういえば今年の花火大会は今週末なんだね」
女「……よければ一緒に行かない?」
男「>>16」 男「もう一度言ってみろ」
女「えっ」
男「いいから」
女「……よければ一緒に行かない……?」
男「…………」
女「……男くん?」
男「>>23」 男「……俺は花火を打ち上げなければいけない」
女「へ……?」
男「…………」
ダッダッダッ
女「あ、行っちゃった」
女(なんで男くんが打ち上げなきゃいけないんだろ……?)
女「……よく分かんないけど、一緒には見れないって事だよね」
女「あはは振られちゃった」 ~花火大会当日~
女(……この浴衣、男くんに見てもらいたかったな)
女「凹んでても仕方ないか……切り替えて行こう」
タッタッタッタッ
女「あ、男くんだ……一緒に居るのは>>36……?」 女?「男くん!この浴衣どうかな……?」
男「…………」
女?「ちょっと何か言ってよー」
男「いやとても似合ってて……」
女「……私?だよね」
女「え、どういう事……なんで隣に居るはずの私はここに居るの……?」
男「打ち上げまでまだ時間があるから、行こっか……」
女?「うん!」
女「……追わなきゃ、二人を」
二人に着いていくそこは>>48だった うわぁイッチ使いのクソガキが無理やり伸ばしてたのか終わったな 女「ここはお墓……?」
女?「……もう3年になるんだね」
男「だね」
女?「今年も来てるの?」
男「去年と同じ、一ヶ月前から3分置きに」
女?「成仏できてないって事だよね……」
女「え、え……?」
男「俺が悪いから、一緒に回ろうって約束したのに……」
男「それに一人で回ってる時にあんな事が起きて死んじゃって……」グッ
女?「男くんは悪くない!あれは事故だから、それに行けなかったのだって……」 女「…………」
すべてを思い出した、私は3年前に死んでいたのだ
念願の男くんとの花火大会の日、彼は約束の場所に来なかった
失意の中、丘で花火を見上げていた時に足を踏み外し……
彼女「あんな足場の悪くて暗い所じゃ仕方なかった……」
彼女「もうこれ以上自分を責めるのはやめて?」
彼女「その痛み、私も受け止めるから……」ギュッ
男「…………」
彼女が私に見えたのも、未練というものがそうさせたのだろう
本来ならば私があそこに居るはずだった……
そんな憧憬が私を未だにこの世に繋ぎ止めてるのだ
彼女「……そろそろ打ち上げの準備に行かないとだよね、行こっか?」
男「……>>70」 そうだね…
今年もこの花火『花華』……あの子の名前の花火を打ち上げなきゃね……
せめて……… 男「そうだね」
男「今年こそ花火『花華』……あの子の名前の花火を打ち上げなきゃね……」
男「せめて……」
女「!!!」
~幼い頃~
女「キレー!」
男「すごーい」
女「知ってる?花火って色んな種類があるんだよ!」
女「菊、牡丹とか……お花の名前がいっぱいついてるんだ」
男「花華は?」
女「それはわたしの名前だよ!」
男「でも花じゃん」
女「そうだけど……聞いたことないよー」
女「あったら嬉しいけど」ボソッ
男「それじゃあいつか俺が打ち上げるよ」
女「えっ!? いいのー!?」
男「うん」
女「絶対だからね!」
女「……あ!忘れないようにこの時期になったら3分ごとに言おーっと♪」 宵空を彩る
花火の閃光
黄色く 蒼く
そして紅く
華々しく煌めき
花のように散る
激しく恋した
乙女のように ~現在~
女「…………」ポロポロ
女「約束、覚えててくれたんだね」
~打ち上げ時刻~
男「大将が認めてくれるまで時間がかかったけど……」
男「やっと約束を果たせる」
男「待たせちゃってごめんな、花華」
ヒューー……ドーーーーンッ
「わああぁ」「キレイ」「華々しいね」「でもなんか切ない」
男(届いてるかな……)
「届いてるよ」
男「!?」
フリカエリー
花華「えへへ、3分ごとに言ってた甲斐があった」
花華「ありがとう」
サアアアアァッ
男「花華、花ーー」
ヒューー…………ドーーーーンッ!
花華「ーーーー」
男「ーー!ーー!」
~花火終わり~
「今年も良かったねぇ」「なんか叫んでる人いなかった?」「あれでしょ、たまや~って」
彼女「男くん、お疲れ様!」
男「…………」
彼女「花華、すっごくキレイだった!大将さんも認めてくれる訳だよ~」
男「……」
彼女「男くん?」
男「……うん、とってもキレイだった、花華」
完 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています