小布施町職員3人が昨年までの2年間で自殺とみられる形で亡くなったことを受け、町が設置した第三者委員会が10日までに報告書をまとめたことが分かった。長時間労働の常態化や管理職による健康管理に課題があったなどとし、町長や町幹部に対し「労務管理のあり方が問われている」と指摘している。

 1人は公務災害と認定されている。町は昨年、県弁護士会から派遣された弁護士3人でつくる第三者委を設置。第三者委は職員の勤務状況の確認、職員への聞き取り調査などを実施してきた。

 報告書によると、町はこれまで財政難を解消するため、職員数の大幅削減や採用抑制をしてきた。職員の少なさは各職員の負担増につながり、11カ月連続で時間外勤務が80時間を超え、うち5カ月間で100時間を超える職員がいるなど長時間労働が常態化していた。第三者委は「異常な勤務状況と言わざるを得ない」と指摘した。

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