初めてだからかなり見にくいし、よくわからん話。
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【自惚】
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私は綺麗だ。
彼もきっと私を気に入っているだろう
目の見えない友人にはそう話したものの、あまり自信がない。
なぜなら私は見た、見てしまったのだ。
彼が彼女をうっとりしたような目で追いかける姿を
ああ、あんな姿見たくなかった。私だけ見て、私だけを、そうすればきっと。
そう思って、ずっと話しかけていた。
今私は、かなり苛立っている。
彼女が目の前にいるからだ、ああ、早く消えてくれ。
彼を奪う貴女とは友達になれない。
だが彼女はひらひらと舞う私をじっと見つめてくる。
その目はまるで私に見惚れているかのようでゾッとした。
私を好かないで、私から離れて。
私は恐怖で逃げだしてしまった。
「ねぇ、彼女は私に惚れているかもしれないわ」
『そうなのかい?僕には見えてないからわからないなぁ、もし本当にそうなら彼は諦めて彼女と仲良くしたらどうだい?』
「冗談じゃない、私は彼一筋よ?私はあのどこまでもどこまでも暗い瞳に惚れたのよ?彼女の瞳は黄金色。まるで私とは合わないわ。」
『そうかい、まぁ、僕は君を応援しているよ。じゃ、僕は仕事に戻るから。』
そう言って友人は暗い暗い底のない場所に帰って行った。