【IT】「美しく幸せな女性は政治的保守」 AIが左翼顔・右翼顔を識別! 先入観・固定観念を強化か
tocana.jp/2023/06/post_252737_entry.html

その人の顔を見ればどんな人物かがわかるともいわれているが、それは見た側の解釈の問題でもある。ではAIは人々の顔から何を読み取ることができるのか。最新の研究ではAIが顔だけの情報でその人物の政治的傾向を61%の確率で予測することができたことが報告されている。

 1937年にフランスの小児精神科医であるルイ・コルマンによって創設された“相貌心理学”は「顔によって人間性、性格、パーソナリティーなどを分析する」ことが主張されているが厳密にはサイエンスではないといわれている。

 ではこの問題について、大量の人の顔を機械学習したAIを使ってみるとどんな結果が見えてくるのか。

 デンマークとスウェーデンの研究者が今年3月に「Scientific Reports」で発表した研究では、ディープラーニング技術を使用してAIに顔写真から政治的イデオロギーを予測できるかどうかを確認する実験を行っている。

 研究チームは2017年のデンマーク市議会選挙に立候補したデンマーク人候補者の3233枚の画像の公開データセットを使用し、顔のみが表示されるように周辺を切り取った。候補者名簿に使われる写真だけに極端な感情表現はないものの、かといって免許証写真のような無表情で写る者は少なそうであり、実際に微笑を湛えた顔で写真に写る候補者もいたのだ。つまるところ“世間に向けている顔”をして写真に写っているのである。

 こうして“下ごしらえ”した顔写真をディープラーニング技術を適用して顔の表情を評価し、さらに顔の美しさのデータベースを使用してその人物の「美しさスコア」を判定した。