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2023/06/05(月) 20:14:12.946ID:S1wGYaUH0「横浜は開港以来、海外文化を取り込んできた国際都市として知られていますが、そうした都会的な横浜らしさとは別に「横浜土着民」と呼ばれる人たちがいるのです。1つの市内に2つの人種がいるという極めて異例の都市といえます」（神奈川研究家）
神奈川県民の中でも、横浜土着民は異質な存在に見えているらしい。同じ県内の湘南地域に暮らし、横浜へ通っているという人は話す。
「たとえば我々にとって横浜で地下鉄といえばみなとみらい線の印象ですが、彼らは我々が乗ったことがほとんどない市営ブルーライン沿線に住んでいることが多いです。さらに神奈川県民の間で「横浜のデパートに行く」といえば規模が大きな横浜そごうを意味するものですが、横浜土着民はデパートは高島屋が当たり前。また横浜でラーメンと言えば家系を連想しますが、彼らにとっては「サンマーメン」と言うヘンテコなあんかけ麺がソウルフード。湘南では誰も聞いたことがありませんよ」（横浜在勤の湘南在住者）
横浜の中心街の認識すら変わる。世間一般にイメージされる横浜の街といえばみなとみらいの近未来的な高層ビル群であったり、向かいの関内地区に広がる対照的なレトロでハイカラな風景だろう。しかし横浜土着民は横浜駅西口に吹きだまるという。前述の湘南在住者は話す。
「いわゆる「ナンパ橋」周辺は昔からガラが悪く、そのくせわざわざ行く価値がある店もない下品な繁華街。私たち湘南の人間はあまり近寄りたくない場所です。でもあのみっともない若者たちは地方出身のお上りさんではなく横浜市民。今はわかりませが、少し昔なら路上では不良青年がうっかりぶつかろうものなら「どこ中だよ」と言い争い、喧嘩が始まったものです」
横浜土着民は住む場所も違う。一般に垢抜けたイメージの横浜人は港北エリアや緑園都市・東横沿線などの近現代に開発された洗練された高水準住宅街に住んでいるが、横浜土着民が暮らすのは旭区、瀬谷区など。先祖代々暮らしていたり、親戚が県内周辺と言う場合も多い。
実際にこうした場所に行けばわかるのだが、街並みはまるで埼玉や千葉県内などと変わらない、農村時代を引きずったような無機質なベッドタウン地帯だ。海も遠ければ都会的なイメージとほど遠く、横浜ナンバーをぶら下げたヤンキー自動車が県道沿いを走り回る。
「だからこそ「横浜市民」で土着の地縁を持っていることが強烈なアイデンティティの置き場になります。運転時のラジオは必ずFM横浜を聴き、同じ市民と知り合えば飲み会で「横浜市歌」を歌いたがる。おまけに今どき野球なんて誰も興味がないのが普通なこの時代に無駄に横浜ベイスターズファン・アピールをし、田舎の老人みたいに高校野球に夢中になって横浜高校を応援したがるのだから、世間ズレが激しくてついていけません」（海老名市民）
こうした横浜土着民たちの間に独特なヒエラルキー意識があることも、神奈川県民から嫌われる理由の１つだ。市の人口ランキングでは横浜市が首位、ついで川崎市、相模原市と政令3市が続く。
「彼らは川崎をやたらとバカにします。治安が悪いというのですが、再開発が進んでちょんの間も浄化された今の川崎は犯罪もほとんどなく済みやすい街です。一方で、第三都市を未だに横須賀市だと思っていて、その横須賀は「舎弟」扱いして持ち上げたがります。「この間横須賀の親戚の家にいってさぁ〜」なんて感じで鼻に着くようにアピールするのです。矛盾しているのですが、治安の悪さで川崎をディスりながら、横須賀に対しては「港のヨーコヨコハマヨコスカ」の頃のガラの悪い街の印象をむしろブランドだと思って、そんな街を子分に従える自分たちはカッコいいのだと思い込んでいます。現実の横須賀は空き家だらけで昭和の街並みでとまっているただの没落地方都市です」（相模原市民）
実際には横須賀市が第三都市だったのは戦後昭和の時代までで、その後は相模原市に抜かれ、さらには藤沢市にも越されてしまっている。ようは、横浜土着民の「脳内神奈川県地図」戦後昭和で止まっていると言うことだ。
幕末の開港以来、常に海外から最先端の文化を取り入れて発展し続け、日本で最も外向きで新しい街であるはずの横浜。しかしそこに住まう横浜土着民は、時代から取り残された非常に内向きな村社会意識に生きているので、普通の横浜市民や他の神奈川県民との温度差が激しいのだという。
