陰キャだった俺とちょいヤン彼女の馴れ初め
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とりまスペック
俺
162センチ
寝癖そのまま登校系陰キャ
運動音痴
ヤンキー女
173センチ
ロング金髪メッシュ
ダンス部 中学校を陰キャとして過ごしてきた俺は高校デビューを誓って中学のやつが誰も進学しない東京の学校へ進学した
しかし高校デビューの仕方がわからず最初の半年は中学校のままのスタイルで行ってしまった
だがそれが功を奏したのかオサレばかりの東京の学校で異分子となった俺はついに運命の出会いを果たす 文化祭準備期間
文化祭委員となってしまった俺は顔合わせの集合場所になっていた教室へ向かった
ヤンキー女「お前一緒かよ、よろしくな」
俺「えっ、あっ、はいよろしくお願いします」
女「敬語wwwwウケるwwww」
俺「でゅふふ、ありがとうございます、△△(苗字)さん」
女「◯◯(名前)だから、苗字嫌いなんだよね」
俺(名前で呼んでもいいってコト……!?)トゥンク
俺「あ、あ、◯◯、いくぞ」
テンパりすぎて呼び捨てかつ変なテンションで先導した
女「ちょっとwwwwwいきなりなんだよwwwwwくっそwwwww」
これが功を奏したのかヤンキーのツボに入り和気藹々と部屋へ向かった そんな俺のアイスブレイクも決まり文化祭準備期間は一緒にいることが多くどんどん仲良くなっていった
女「てかさー俺いい加減髪なんとかしろよ」
俺「髪?」
この頃には普通に違和感なくタメ口かつお互い呼び捨てで話せるようになった
女「寝癖くらい直してからくれば?」
俺「えーめんどいわ」
女「髪ちゃんとすればカッコよく見えるかもよ?」
俺「じゃ、じゃあさ、どうすればいいか分からんから教えてよ」
女「えー」
俺(ドキドキ……)
女「いいよ」
初デートが決まった 「髪の毛どうセットするか教えてよ」が何でデートに繋がるねん
ガバ設定にも程があるやろ その週末
女「とりあえず」
俺「とりあえず?」
女「服買いに行くぞ、なんだその服」
俺は中学の頃から愛用していた英語が書いてあるかっこいいシャツを渋谷に着て行った
俺「なに買ったらいいかわからん」
女「あーもう、全部選ぶからついてこい」
フォーエバーなんたらやらHMなんたらやら知らん服屋にいっぱい行った >>9
髪どうやるかわからん
ワックスとかで整えるんだよ
ワックスってなに?
そこからか!?
ジェル?
あんなカチカチのやつ絶対つけてくんなよ!?
じゃあ分からんから一緒に買いに行って
仕方ないなじゃあ週末な(俺は放課後のつもりだった)
という流れだったけどくどくなりそうだったから端折った 女「服はだいぶマシになったな」
俺の奢りのマックを当然のように食いながらヤンキーは宣う
俺「ワックスはあれだろ、アリミノってやつがいいんだよな?」
女「なに下調べしてんだよwwww」
女「アリミノ高いし合わないと勿体無いから安いやつから試していこーぜ」
家庭的な女だ
腹ごしらえを終えてドラッグストアを巡りギャツビーのピンクのちっさいやつを買った
女「じゃあ月曜絶対つけてこいよ?約束だからな!」
俺「あり、ありがとう」
女「マックは服の分だからな、今度たこ焼き奢れよ?」
俺「う、うぃー!」
そうして俺の人生初デートは終わった 月曜日
俺はいつもより2時間早く起きた
そして1時間後
うまくワックスをつけられずに涙目でヤンキーにメールした
俺「件名:たすけて 本文:髪の毛できない」
女「朝から紛らしいメールすんな!……30分早めに学校こい!」
髪の毛ぼさぼさのまま始業1時間前に学校へ到着した
程なくしてヤンキーが教室へ入ってくる
女「ワックスよこせ」
俺「こちらです」
女「ったく、久しぶりだわこんな早く学校くんの」
文句を言いつつも後ろからわしわしと髪をセットしてくれるヤンキー
女「こんなもんか、鏡見てこい、うちも手洗ってくるわ」
俺「これが……俺……」
そこには雰囲気イケメンがうつっていた 雰囲気イケメンにもなれてサッカー部でも頭角を表し始めた(ルールが分かってきた)俺は自信をつけてより雰囲気イケメンになるという正のスパイラルに突入した
ヤンキーとも月2、3で週末は遊ぶ仲になり、どちらから言うでもなくお互い部活の終わり時間を合わせて一緒に帰るようになっていった
俺も外堀を埋めるべく仲良いやつに「俺好きな人いるんだー」とアピりまくった
そしてついに告白する日を迎えた
2年生の夏だった いつも通り週末に遊ぶ予定だったけどこの日はなんとなく俺の地元で遊ぶことになった
珍しく俺リードの展開になり「この公園マジでヘビロテしてたわ」「あそこの駄菓子屋でポケモンシール買ってた」と本当に他愛もないことで盛り上がってた
夕方になりなんとなくいい雰囲気に
噴水前のベンチでふとお互い無言になる瞬間
元から距離感の近かったヤンキー女
最近は並んで座るとほぼ距離はゼロだった
俺は意を決した
俺「好きだ、付き合ってくれ」
女「え、ごめん、身長低い人は無理」
俺は秒でフラれた ヤンキーは俺をフった後も普段と微塵も変わらなかった
相変わらず週末は予定が合えば遊ぶし帰りは一緒に帰る
むしろ告白を笑ってネタにしてきて「そういえばお前うちのこと好きなんだっけwwww」といじってくるようになった
でも俺はどうしても諦めきれずサッカーや雰囲気イケメン作りを勉強してなんとかよく見てもらおうと色々やった
ジャンプの巻末で宣伝されてた背が伸びる薬も買った
伸びなかった
そうして迎えた冬
高校サッカーの本番が始まった 俺「今度のサッカーの試合、レギュラーになったから観に来て」
女「すごいじゃん、いくいく」
マブダチではあるヤンキーは二つ返事で応援にきてくれることに
女「あれ作ったろうか、レモンのやつwwww」
俺「マネージャーがたまにつくってくれるけど意外とうまいんだよなーあれwwww」
と冗談で返すと
女「ふーん」
初めての空気が流れた
これは……?と思い返す刀で
俺「お前のバージョンも食いたいから作ってよ!」
と慌てて追撃
女「仕方ないなー」ニヤニヤ
俺「やったー」ニコニコ
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