ジョンズ・ホプキンズ大学のPierre Heidmann氏などの研究チームは、ブラックホールの代替天体のひとつである「位相欠陥(トポロジカル・ソリトン)」という天体について、理論的な内容と、その外観について検討を行いました。位相欠陥は「トポロジカル星」と呼ばれるタイプの天体の1種です。

位相欠陥は強い重力を持つ小さな天体であり、一見したところではブラックホールと見分けがつかないと考えられています。ただし、ブラックホールとは異なり、位相欠陥には中心部に特異点が生じません。非常に複雑に巻き上げられた時空によって、大きさのない1点に潰れてしまうことが回避されているからです。その一方で、“時空の巻き上げ”は表面にも表れるため、位相欠陥の外観にも影響を与えると考えられます。