ニートの俺が書いた小説を読んでください
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「我ながら平凡な人生を送ってきた」
こんな出だしの物語ってね、いくらでもあると思うんだ。
でもね、そういうことを言う物語に限って、主人公は皆非凡なんだ、実際。
僕はおかしいと思ったよ。
でもね、さっきもう1度よく考えてみたんだ、それがおかしいかどうか。
それでね、僕は気づいたんだよ。
何も起こらないような人生は、かえって平凡じゃないってね。
当たり前だと言えば、当たり前なんだけどさ。
何のイベントにも遭遇しない人なんて、いないんだよ、実際。
ということでね、今から僕は、僕が今日体験した平凡な出来事を話そうと思う。
まぁ平凡な出来事だから、あまり期待せず聞いてくれよ。 僕はね、今日寝坊しちゃったんだ。
本当なら6時に起きるべきなんだけど、眠くて眠くてね、起きたら9時だったんだ。
久しぶりに7時間も寝れたわけだから体が軽かったんだよ。
空も青かったと思うな、確か。
会社からの連絡を見るまでは、そんな気持ちの良い気持ちが続いていたな。
僕は急いで支度をしたよ。
朝ご飯も食べなかった。
まぁ、朝ご飯を食べないのはいつものことだから、特段話すようなことでもないのだけれども。 電車が驚くほど空いていたんだ、今日は。
驚くほどのどかだったんだ、今日は。
普段僕が乗っている車両と同じものかどうか、疑問に思う程だったよ。
僕が普段乗っている車両と、今日乗った車両は別の車両だったのだろうけど、実際。
僕はすることもないからボーっとしていたんだ。
でも、それが間違いだったね。
僕は一駅乗り過ごしてしまったんだ。
仕方がないから、その駅で降りたよ。
普段会社以外に外に行くことなんてない僕だから、正直ワクワクしたね。
それで、僕は会社を休むことにしたんだ。
それが間違いだったね。 僕は童心に戻って、その駅の周りを探検してみたんだ。
君は知っているかもしれないけれど、駅を降りると改札の反対側に和菓子屋さんがあるんだよ。
タレの良い匂いがするから、僕は和菓子屋に向かったよ。
横断歩道があったんだけど僕は無視をした。
無視というか、僕はそれに気づいていなかったんだ、実際。
それがあるだなんて、渡り終わってから気づいたよ。
食べた100円のみたらし団子は、それはもう美味しかったな。
タレがすごく美味しいんだ、すごく。 探検だなんて言っておきながら、僕はチェーン店のうどん屋に入っちゃうんだ。割引券の期限は今日までだったからね。
天ぷらが50円も割り引かれるんだ、すごいよね。
天ぷらを選んで、レジで割引券を出したんだ。
普段通っているうどん屋の店員は若くて愛想が悪いのだけれど、
今日の店員さんは愛想の良いおばさんだったね。
そんな些細なことでも、変化を感じられて、僕は嬉しかったよ。
募金箱があったのだけれど、僕は募金なんかしなかった。
見返りがないからね、実際。 自動ドアをくぐってビルに入ったんだ。
僕は警備員さんに挨拶をされて会社に入るのだけれど、
ビルには警備員さんがいなかったから、不思議な感じがしたな、実際。
エレベーターのボタンを押して、僕はそれを待ったよ。
近くに傘立てが置いてあったのだけれど、だれも使っていなかったな、実際。
エレベーターが来たから僕は乗ったんだ。
乗ってから気づいたけれども、僕は特に行く当てがあってエレベーターに乗ったわけじゃなかったんだ。
だから適当にボタンを押してみたんだ。
最初は3階を押してみたのだけれども、ボタンが壊れていたのか3階のボタンは押せなかったんだ、実際。
そういえば、救急用のボタンがなかったんだ、そのエレベータには。
普通、カバーがされていたり、されていなかったり、種類は色々あると思うけれども、エレベーターには救急用ボタンがついていると思うんだよね。
まぁ、そんなことに違和感を持つ僕ではないから、気にせず他の階のボタンを押してみたんだ。
3の次の4のボタンを押そうと思ったのだけれども、4はなんだか不吉な気がしたからやめたよ。
それで、僕は5階のボタンを押したんだ。
でね、5階にたどり着いて、エレベータのドアが開いて、僕はびっくりしたよ。 人が死んでいるんだもん、実際。
びっくりしたし、怖かったけど、なぜだか興味心が勝ってしまったんだ。
僕はエレベーターを降りた。
それが間違いだったね、実際。
エッセイやん 今日あった平凡な出来事はこれだけかな。
「死」っていうのは当事者にとっては大きなイベントだよね。
人生に1度きりしか訪れないのだし。
でも、他人からしたらそれは本当にどーでもいいことなんだな、これが。
平凡な他人の人生が平凡に終わる。
そんな平凡なこと、いちいち気にしていられないもんね、わかるよ。
君が人を殺していたのを見ても、僕は何も思わなかったよ実際。
でもね、その「人」が自分になると、やっぱり嫌なもんなんだ、実際。 ことばの飛躍の無い会話体は糞
況してや説明的過ぎる ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています