東京都在住のフランス人YouTuber「オレちゃん」ことオレリアンさんが2023年4月19日にYouTubeチャンネル「Bebechan - 日本のフランス人」に公開した動画で、SNSで動画が拡散し、報道もされたフランス人の男による日本人女性への暴力事件について見解を述べた。

「この動画を見たフランス人たちは皆とても悲しみと怒りを覚えています」
SNSでは17日頃から、東京・六本木で外国人の男が女性を殴って逃走したとして、その様子を収めた動画が拡散。大きな波紋を広げていた。

FNNプライムオンラインは18~19日、六本木の路上で女性を殴ってケガをさせたとして、当時日本に旅行中だったフランス国籍のシャルリー・エバン容疑者が傷害容疑で逮捕されたと報じた。記事によると、容疑者は路上を歩いていた際、日本人女性にぶつかった。衝撃で弁当を落としてしまった女性が弁償を求めるも、容疑者は立ち去ろうとしたため、女性が追いかけると顔を殴られたという。女性は全治3週間の顔面打撲。容疑者は調べに対し「覚えていないのでわからない」と容疑を否認しているという。

オレリアンさんは19日、「フランス人男性が暴力事件を起こした件について、フランス人が思うこと」と題して投稿した動画で、自身が話す言葉に日本語字幕をつけて私見を伝えた。

まず問題の動画について「フランスでもかなり拡散されています。この動画を見たフランス人たちは皆とても悲しみと怒りを覚えています」と説明。実際にツイッターに寄せられた「フランス人は日本を愛しているのにこんな事件を起こされて非常に悔しい」「とても残念な気持ち。フランス人は皆こうだと思われてしまう」といったフランス人ユーザーの嘆きの声を紹介した。

「失われた信頼を取り戻すことが使命」
オレリアンさん自身も「とても衝撃的な動画で、悲しい出来事です」と嘆き、「人様の持ち物を落としておいて、なぜこんな行動ができるのか、怒りがこみ上げてきます」「このような事件があっては、『こんなリスクがあるなら日本に外国人を入れたくない』と意見が出るのも理解できます」と語った。

また「僕も在日外国人なので、距離を縮めるために日々努力をしてきました。僕らは敬意を持っていて、日本に受け入れる価値があると示したかった」とした上で、「外国人が必死に積み上げてきた信頼が今回の事件で崩れ去ったように感じます。本当に悔しいです」と肩を落とした。

「日本に馴染むために必死に努力する外国人は本当にたくさんいます」としつつ「でもそういう人たちも一般化されてしまうのが現実です」「もちろん一般化されてしまうことは悔しいですが、そうなってしまう心境は深く理解できます」と複雑な胸中を見せている。

自身は「これから在日外国人として、失われた信頼を取り戻すことが使命だと感じています」「日本の皆様に『受け入れてよかった』と思ってもらえるよう努力してます」といい、「なので外国人が日本で暴行事件を起こすなんて、僕は怒りを覚えました」とも話していた。