「東京崩壊」
極道組織「東山会」の元構成員である一樹は、家族の死を切っ掛けに組織を抜けて、一般人としての生活を送っていた。
あるとき、東山会の会長が行方不明になる。
混乱を狙って入り込んできた海外マフィア達によって東京の治安は失われつつあった。
一樹は混沌の東京で、恩義ある会長の行方を追う。

会長不在の東山会を指揮するのは天崎という男だった。
彼は若くして東山会の幹部になり、フロント企業である通信サービス会社「イースト」の社長を務め、その功績から組内でも認められつつあった。
天崎の功績によって会長不在の「東山会」も決定的な崩壊には至らず、組としての体裁を保っていたはずであった。
ところが天崎の行動に不審な点が目立つため、一樹は会長誘拐犯の容疑者として彼の身辺を探っていた。

そんな折、「東山会」が犯罪行為を用いて「イースト」の敵対会社「デジタルサービス」に圧力を掛けていることを知る。
一樹は「東山会」によって放火されたビルから「デジタルサービス」の社長令嬢を救出し、その際に天崎の部下と激突したことで、天崎との対立が決定的なものとなる。
「イースト」は強引に「デジタルサービス」の吸収合併を終える。
そこで「イースト」の狙いが「デジタルサービス」の開発した新モデルの人工知能、及びその関連技術者であったことを知る。
同時に天崎というのは戸籍を奪って手に入れた名前で、天崎の正体はアメリカの秘密組織のスパイであり、凄腕の暗殺者であった。