存在する事について

生物は生まれ変わる事により記憶の大部分を失う。

しかし、その失った記憶の中で己が遭遇する現象 存在 非生物らの中に一貫性を見出だす時がある。

それは、その存在が意識していようが、していまいが、さざ波に向かって泳ぐ人間に波がくるように次第にはっきりと現れてくる。

それは、存在が生をもってして直面するあらゆる事柄よりも優先して気付くべきで、その波に逆らう事なく方向を転換してまでも辿り着くべき岸辺への救い、生の中にあるゆらめきの道しるべなのである。

その、己だけが見出だすべきその「波動」は人の意志をゆうに超越する、そしてひとつひとつの命が出会い垣間見るその波動は、正に自分自身が望み、そして永久に変わらず、永久に変わり続ける宇宙そのものを体現した遥かなる高みに存在する自分だけの究極の心、魂の宮殿である。

死んでからは自分を変えられない。