>昨年11月13日にパリで起きた同時テロ。
>現場は筆舌に尽くしがたい凄惨な、地獄絵図と化した。
>偶然現場近くにいた本誌記者が、テロ直後を」生々しく語った。
(以下略)

>爆風で腕や足が吹き飛ばされ、のたうち回りながら助けを求める人。
>原から内臓が出てなお、素手で内臓を持ちながら気丈にも歩いて救急車に乗り込む男性。
>傷口から内臓があふれ出し、ビクッ、ビクッと痙攣する少女。
>全身に十数発の銃弾を浴び、「ハハッ、ボク死ぬのかな」と血反吐を吐きながら話す少年。

>誰かが叫んだ。

>「脳を踏まないでください」

>視線を落とすと、わたしの靴やズボンに灰色の塊・・・犠牲者の脳みそがまとわりついていた。
>そしてあたり一面に大量の脳みそが転がり、路面を覆い尽くしていた。
>爆発の衝撃で頭部を破壊され、脳みそが一斉に飛び出したのだろうか。

>「ヒュンヒュン、ヒュンヒュン」

>ふと見上げると、頭上には無数の脳みそが飛び交い、そして地上に降り注いでいた

>「グチャ、ビチャ、ベチョ」

>わたしは大量の脳みそに進路を阻まれ、その場に立ち尽くし、嗚咽した。

>いちめんののうみそ
>いちめんののうみそ
>いちめんののうみそ

>路面は瞬く間にうずたかく脳みそが積もり、私の身体は脳みそに埋もれてしまった。
>口の中に飛び込む脳みそ。私は吐きだそうとして激しく咳き込み、そして嘔吐した。
>吐瀉物と脳みその入り混じった黄土色の物体を吐き出す。

>「ブチュ、ビチュ、ニチャア」

>もはや人体の痕跡をとどめていない新入社員、頭髪、そしてシャンゼリゼ通りを埋め尽くした夥しい数の散乱した脳みそ。
>脳みそ散乱記者はこの世のものとは思えない光景に嘔吐した。(以下略)