550人以上の子供の父親となった〝連続精子提供男〟でミュージシャンのジョナサン・ジェイコブ・マイヤー被告(41)が起訴された。ドナーは25人以下にしか精子提供してはならないという規則を破ったことによる。複数の欧州メディアが27日までに報じた。

 ユーロニュースによると、精子提供ドナーの子供の権利を擁護する団体「ドナーキンド・ファウンデーション」とエヴァ(仮名)という女性が、何百人もの女性をだまして、妊娠・出産させた罪でマイヤー被告を告発し、起訴された。マイヤー被告がこれ以上、精子を提供するのを阻止するための訴訟だという。被告は4月に出身地のオランダの法廷に出廷する予定だ。

オランダ産科婦人科学会は2017年にマイヤー被告について、すべての精子バンクに被告の精子を使用しないよう、警告を発した。その時点までに被告は10の診療所で精子を提供し、オランダで102人の子供をもうけた。オランダでブラックリストに載せられた後、海外で違法に精子を提供するようになった。少なくとも550人以上の子供の父親となったとみられる。

 エヴァというオランダ人女性は18年にマイヤー被告の精子で妊娠した子供を出産した。「彼がすでに100人以上の子供をもうけていると知っていたら、彼を選ぶことはありませんでした。これが自分の子供にどのような影響を与えるかを考えると、吐き気がします。多くの母親が彼にやめるべきだと言いましたが、聞く耳を持ちませんでした。だから法廷に行くことが唯一の選択肢です。私は子供を守らなければなりません」と話している。

 ドナーキンド・ファウンデーションによると、近親相姦を防ぐため、また数百人の異母兄弟がいることを知った場合の子供の精神的健康を守るため、ドナーは25人以下もしくは12家族以下にしか精子を提供してはいけないという規則がある。マイヤー被告はその規則を破ったとしている。

 マイヤー被告は現在、ケニアに住み、ユーチューバーとして、仮想通貨や投資についての動画を配信している。

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