光合成を行い,酸素をつくり出す単細胞生物にシアノバクテリアがある。
このような生物の働きによって,ストロマトライトとよばれる石灰質の構造物がつくられる。
ストロマトライトは,約27億〜25億年前以降の地層から発見さ れている。
したがって,このころには, 光の届く浅い 海に原始的なシアノバクテリアが繁栄し, 光合成を行っていたと推定される。
シアノバクテリアの光合成によって,当時の地球上に大量 に存在した二酸化炭素と水から有機物がつくられ, 外界に酸 素が放出された。
放出された酸素は,海水中にとけている鉄分と結合し、大量の酸化鉄を生じた。
この酸化鉄は,主として,原生代初頭 (25億〜20億年前) の海底に沈殿し, 大規模な縞状鉄鉱層を形成した 。
これが,現在の西オーストラリアや北アメリカにある大規模な鉄鉱山として開発され,私たちが日ごろ使っている鉄製品のもととなっている。