「定員内不合格出さないで」 重い障害のある受験生の保護者が訴え

定員割れの公立高校が不合格者を出すのは、障害の有無に関係なく子どもが学ぶ権利を奪うものだとして、障害のある受験生の保護者が7日、千葉県庁で記者会見し、県教育委員会に「定員内不合格」を出さないよう求めた。

浦安市の雑賀貴子さん(52)。重い心身障害がある娘の美佳さん(18)は医療的ケアを受けながら、市立中学校の普通学級に3年間通い、2019年度に卒業した。高校にも進みたいと考え、自宅近くの県立高を今春まで4年続けて受験したが、毎年定員割れにもかかわらず不合格となった。

 貴子さんによると、昨春の入試では、東京、埼玉、神奈川など6都府県の公立高校は「定員内不合格」がなかった一方、県内では今年も35人が不合格となった。「住む場所で差があり、学ぶ意欲のある人の権利が奪われている」と訴えた。

 県教委は「各校長が学力検査や調査表などに基づき、能力・適性を総合的に判定した結果だ」としている。
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