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中国BYD製EVバスに毒性強い「六価クロム」

 中国・比亜迪(BYD)日本法人のビーワイディージャパン(BYDジャパン、横浜市神奈川区)は、日本で販売するBYD製の電気自動車(EV)バスのボルトなどに毒性が強い六価クロムを防錆剤として使用していることを公表した。六価クロムは法律での制限はないものの、人体や環境へ悪影響を与えるため、日本自動車工業会(自工会)が2008年から自主規制で使用を禁止していた。同社のEVバスを導入している企業は安全性の確認などに追われている。

 BYDジャパンは日本でのEVバスの納車台数が23年2月に100台を超え、国内シェアの過半を握る。海外で7万台以上を納車した実績を武器に日本でのシェアを伸ばし、30年までに4000台を販売する方針。トップ企業が六価クロムを使用していたことで、業界に影響が広がっている。

 同社の大型EVバスを2月に2台導入し、27日から路線バスとして運行予定だった西武バス(埼玉県所沢市)は運行を延期。「BYDと(運行に向けた)協議を進めており、今後は未定」としている。
 西東京バス(東京都八王子市)も大型EVバスを3台導入し、3月上旬から運行を始める予定。BYDジャパンに安全性などを確認しており「確認が取れ次第、対応を検討する」。京阪バス(京都市南区)は運用中のEVバスを「23日からディーゼル車に切り替えて対応している」という。

 日野自動車はBYDから供給を受けて3月までに発売予定だった小型EVバスの計画を凍結した。
日野が発売予定だった中国BYD社製バス
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