若い人ともお見合いをしてきた夫が、40代の私を選んでくれた理由
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そもそも明るく能天気な私。人生は楽しい方がいいから、楽しいことをやって過ごそうをモットーに、友達を家に呼んで冷えたワインと美味しい料理でわいわい騒いだり、海外旅行に行ったり、動物に癒されたり……30代は思いきり働いて、思いきり遊びました。

結婚というより、良きパートナーを見つけるために何度か婚活パーティにも参加しましたが、どれもつまらない企画ばかりで、それなら自分で企画しようと、総勢100人のパーティを主宰したことも。それと同時に友人の結婚・出産もラッシュに。

でも嫉妬どころか、心からみんなの幸せを願って、祝福をしました。あとは美容にも熱心で、ふられたときに私は宝石も時計も何も持ってないけれど、美肌がある。素肌磨きも続けようと、以来日々のお手入れも一生懸命続けていました。

しかし、友達はいくらでもできるけど彼となると縁がなく30代を過ごし、40歳になった途端に、年上の知人のおばさまたちから「詩ちゃんに紹介したい人がいるの」と、同時に3カ所からお見合いの話が来たのです。3人とも会ってみようと思いました。今の結婚相談所の感覚ではなく、紹介者がいて、どの方も昔ながらの釣書を交わすという方式で、3名から届きました。それぞれ、将来実家の会社を継ぐ人、会社員、そして一級建築士。1人の方につき、3回は会おうと計画しました。同時に三人を比べることができたことは、すごく贅沢でありがたかったと思います。

今思うと、40歳の私に、お見合い話が来るなんてとても不思議。でもおばさま方から、「詩ちゃん、良い子だから」とか「輝いているもの」と言ってくださり、日々イキイキと過ごしていたことが何かしら輝きを放ち、決してマイナスにはなっていなかったようなのです。

一級建築士の夫とは10月に会いました。4歳年上で一流大学卒業後、大手建設会社勤務、ご実家もしっかりしていて、前の彼との経験があるだけに、好きになっても安心だなと思いました。

それに最初のデートが新宿のホテルの懐石料理店。まず気分が上がりましたが、セレクトするメニューや飲み物、「食事のマ」みたいなものがぴったりなんです。もともと期待もしていなかったのであるがままの私を見せようと、ビールにお酒にどんどん飲んで盛り上がりました。

実は35歳のときに、あの『マーフィーの成功法則』通り、理想の男性10カ条をメモしていたんです。心身ともに健康、家族関係が良い、精神的経済的に豊かで自立している、料理ができてお酒が飲める、自由を尊重、相手の仕事を尊重、友達が多い、家族を大切にする、O型の中で、血液型以外は夫は見事に当てはまっていました。そのうえ初婚。両親も優しい方。よくこんな人が残っていたなと正直思いました。

会えば会うほどぴったりで大好きになっていきました。会う前は、私とうまくいかなかったら友人に紹介しようと思っていたところ、ありがたいことにその年の12月に夫からプロポーズ。とんとん拍子に話が進み、結婚しました。

後から聞くと、夫はお見合い用の私の写真を見たとき全然タイプじゃなかったそう。すごくおばさんに見えたって言うんです。その写真って、カサブランカの花の前ですごく綺麗に撮れたと思って渡した写真だったんですけどね(笑)。

夫はそれまで20~30代の女性と婚活することが多かったらしく、正直私には気が進まなかったそうです。間に入ってくれた方に「いい子だから」と強く勧められ、仕方なく来たそうなんです。会うと写真とは印象が違って、ピンとくるものがあったと言われました。年齢じゃないんだなと実感しました。

ただ子供に関しては女性は年齢が大きく左右します。特に私は「多囊胞性卵巣症候群」という病気もやり、生理不順もあったので、妊娠しにくいと思っていました。それも包み隠さず話したところ、子供はできてもできなくてもいい、どっちでも幸せだよと言ってくれて、自然に任せることにしたのです。

そして去年のちょうど今頃、一緒に山梨県のハーフマラソンに参加して完走。その後飲んだビールがおいしくないなあと思ったら妊娠していました。もうびっくり。お産は子宮口が開かず、帝王切開ではありましたが、昨年12月に無事長男を出産しました。私たちは友人の存在がなくては出会えなかったし、友人はかけがえのない存在。この子も友人と交わり、友人を思い、友人を大切にするようにと願いを込めて、「友」と名付けました。

結局はいいご縁もいいニュースも人が運んできてくれるんです。心配したり憂いたりするよりも、その時を楽しく生きて、ワクワクして過ごしていると、ご縁というのは運ばれてきます。人生先よりも今。心配ご無用だと実感しています。