瞬く間に決断を迫られたヒグマは、獲物を狙う中心を定めぬままに、翼賛する可能性がある野鹿を失念した為、山猪がこれを狙う隙を突かれ、直ちにヒグマを攻撃し、振り払って逃走する結果となった。余は驚嘆に堪えぬ結果となり、畏怖とともに、膀胱を失禁し、尻がぬけたまま、泣きながら逃げ惑い、転倒し、全身打ち身で、今尚哀悼の念に堪えかねている次第である。