看護師らによる入院患者に対する暴行が発覚した東京都八王子市の精神科病院「滝山病院」を巡り、虐待被害を訴えている患者らの代理人弁護士が17日、都庁で記者会見した。複数職員による暴行を撮った動画や画像を公開。「数人の偶発的なものではない。映像や被害者の話などから(虐待行為をした職員は)十数人いるのではないか」と話した。

 代理人弁護士によると、患者約10人から虐待の訴えや退院を希望する相談があり、動画などは内部協力者から提供されたという。

 動画には、ベッドに寝ている患者が「痛い、痛いよ」と訴えても「口の利き方気をつけろよ」などと頭を押さえ付ける職員が写っていた。まくらを患者の頭に振り下ろしたり、「しゃべるなっつってんだろ」と寝ている患者の頭を殴る場面も撮影されていた。目の付近から血を流す患者や、ベッドに縛り付けられた手首の画像もあった。

 面会した患者の中には「このまま連れて帰ってください。戻れば殴られる。だめなら、ずっと一緒にいてください」と泣きながら訴え、約3週間後に死亡した人もいたという。