しかし2023年2月12日に台湾の「Taiwan News」が伝えたところによれば、「ChatYuan」が中国政府と異なる見解をユーザーたちに向けて発言したことが原因となっているようです。

たとえば現在進行中のウクライナで起きている戦争についてユーザーが

「ロシアとウクライナ間の戦争は侵略戦争か?」

と尋ねたところ

「ロシアによる侵略戦争だ。(その理由は)双方の軍事力と政治力の差が大きいことから(ロシア側の)侵略戦争とみなせる」

と解答しました。

しかし、これは中国政府の見解とは大きく異なります。

現在中国メディアは中国政府の立場を代弁する形で「戦争の根本的な原因はアメリカにある」というスタンスで報道を行っています。

たとえば中国共産党の機関紙である人民日報は「ウクライナ危機からみる米国覇権主義」という一連の評論シリーズを発表しており「米国による手助けが戦争の悲劇を増している」との説を展開しています。

つまりウクライナで起きている「戦争の悲劇はロシアが起こしたものではなく、アメリカのせいである」というわけです。

やや複雑な論理ではありますが、とにかくそうなっているのです。