1人一つまでな

ゆうこりんとローマの休日をやり切った。夢の中で。

アン皇女がゆうこりんで俺がグレゴリーだった。

実家に挨拶まで行った。母さんは気づいてたけど突っ込まなかった。その日お泊りイベまであった。おれはお触りもしなかった。夢の中で夢と気づいていたのにゆうこりんに指一つ触れず同じ布団で向かい合って寝た。

最後の最後の会見の場面でゆうこりんは三日間はどこに行ったのかと質問攻めされていた。
おれはそれをテレビで見ていた。
アン皇女扮するゆうこりんは言った。

コリン星の王子様に攫われていました。

起きた俺は当然夢だとわかっていた。

夢の出来事だが35年生きていて誰かのために何かを我慢してやり遂げた実感があったのは初めてのことだった。

誰か勝てるかこれに