男性隊員による性暴力について防衛省の謝罪を受ける被害者の元1等陸士、五ノ井里奈(23)さん
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陸自隊員5人を懲戒免職 女性自衛官への性暴力で 別の4人も処分

 陸上自衛隊郡山駐屯地(福島県)の部隊に所属していた五ノ井里奈さん(23)が在職中に性暴力を受けた問題で、防衛省は15日、性暴力に関わった隊員5人を懲戒免職とするなど、男性隊員計9人の処分を発表した。

 防衛省によると、五ノ井さんは2021年6月と8月、飲食中に隊員らから胸を触られたり、押し倒されて体に腰を押しつけられたりしたほか、日常的にもセクハラを受けていた。性暴力を加えていたのは20代〜30代の2等陸曹と3等陸曹の計4人で、40代の1等陸曹は行為を指示していたといい、同省はこの5人を免職とした。
 5人のうち3人は、他の女性隊員にもセクハラを行っていた。
 また、五ノ井さんら女性隊員に性的発言をしたとして30代の3等陸尉を訓戒とした。このほか、五ノ井さんから被害の訴えを受けながら調査を行わなかった中隊長(1等陸尉)を停職6カ月としたほか、性暴力に気づかなかったなどとして大隊長(2等陸佐)を注意、連隊長(1等陸佐)を口頭注意とした。
 9人は全員事実関係を認め、暴力を加えていた隊員は「交友の一環でやっていた」と話しているという。