そんな彼女の作品は、丸い黒の鉢に敷き詰められた土の中央に、根元から先端へ向かい、
赤紫から桃色へのグラデーションのちんぽが生えている。根元には大き目の陰嚢があり、
仄かに光を発し、その周りをつつじの花が囲っていた。

「これは、あちしの記憶に残る唯一のちんぽなんだ。あちし、つつじの家ってところで育ったんだけど、
 そこの副所長がスケベでさ。あちしがお風呂に入っているところに、わざと入ってきて裸見るんだよ。
 あちしの他にも裸を見られた子がいてさー。あちしらは、副所長を覗き魔って呼んでた。そのせいで、
 副所長のちんぽが記憶に残っちまってんだよ」
「それはまた、災難な目に遭ってしまいましたね」
「ほんとだよ」
「答えにくいと思いますが、最も拘ったところを教えてください」
「あんなことがあったけど、それとこれは別。イメージトレーニングはばっちしだ。
 思い出に残るつつじは、ちんたまと色合いの近いつつじを選んだんだ。他にも
 拘ったところがあるけどな」
「それはなんでしょう?」
「ちんぽを最高の状態でキープすんのに、手でちんぽ弄る方法を勉強したんだ」
「ほほう。この状態…もしや、射精寸前では?」
「もち!竿を撫でまくって勃させて、出ちゃわないように気を付けたよ」
「そうでしたか。あと一撫ですれば果ててしまいそうですね。淫靡なれど美しさが勝る。
 猛々しい中に触れれば形失う儚さが見て取れます。素晴らしい」
「ありがとな」