9月16日に行われた全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)の集会では、旧統一教会や、首相をはじめ関係省庁の大臣らに向けた17ページの声明が発表された。

顔を連ねたのは2000年代初頭に弁護士登録した、弁連のいわゆる「第2世代」。旧統一教会に信教の自由の侵害をやめることなどを要求したことに加え、文部科学相には解散命令を請求、厚生労働相には2世の虐待への対応などを求めた。

さらに今回、最後には現信者に向けたメッセージも初めて盛り込んだ。久保内浩嗣弁護士が立ち上がり「教会員のみなさん。私たちはサタンではありません。敵ではありません。力になりたいと思っています」と台本を見ることなく訴えかけた。             

久保内氏は「現役信者も正体を隠した伝道を受けた被害者です。その被害者が、加害者にもなる。銃撃事件をきっかけに疑問を感じ、相談してきた人がいる。それは、相当なハードルを越えることだったと思う。迷っている人の背中を押せればいい」とおもんぱかる。

20家族の相談を受けているカウンセラーから情報を聞いたという吉田正穂弁護士も「現役信者はかたくなになっている。救われるのは数年後になるかもしれない。だからこそ今何らかのメッセージを発したいと思った」と付け加えた。