全国高校野球選手権大会で東北勢初の全国制覇を成し遂げた仙台育英の快挙を祝う値引きセールが23日、宮城県で相次ぎ実施された。「全国一」にちなんだ1円の商品や、校名をもじった198(イクエイ)円のメニューが登場し、祝福ムードを盛り上げた。

 仙台市若林区のスーパー「生鮮館むらぬし」はエノキダケとカイワレを1円で売り出した。スクールカラーの青と黄のチラシを貼り出し、午前9時の開店前から長い列ができた。

 「勢いで決めた企画。実は大赤字」と村主芳治社長(46)。「優勝の感動をお客さんが思い出してくれれば本望だ」と笑った。

 青葉区の居酒屋「LOVE国分町」は数種のギョーザを半値以下の198円(税抜き)に設定。野球部のグラウンドがある多賀城市の洋菓子店「プチ・トリアノン」はコルネ(220円)を198円にした。

 歴代部員が通う同市の「油そば専門店はてな 多賀城本店」は1杯820円の油そばを500円で提供。野球部の元主将でもある畠山康孝代表(38)は「地域の人と喜びを分かち合えればうれしい」と感慨深げに話した。

 大手企業も特別セールを展開。マツモトキヨシ東日本販売(仙台市)は仙台、多賀城両市の計6店舗限定で、一部を除き商品を1割引きで販売した。

 幼なじみバッテリーとして話題になった高橋煌稀(こうき)、尾形樹人(みきと)の両選手の出身地、登米市に本社を構えるウジエスーパーは「地域を活気づけたい」と、2〜5割引きの特別商品を県内の全32店舗の店頭に並べた。

 高校球児に敬意を表し、丸刈りカット(2200円)を仙台育英高生限定で無料にしたのは青葉区の理容室「ハンサムS.feel仙台駅前店」。同校OBから「坊主頭にしたい。無料にならないか」との問い合わせも多いといい、自身もOBの従業員斎藤剛さん(55)は「対象を広げることも考えたい。後輩たちが本当に誇らしい」と目を細めた。


「1円商品」「198(イクエイ)円メニュー」が登場 仙台育英優勝セール続々
2022年8月24日 6:00
https://kahoku.news/articles/20220823khn000038.html