2018年に人気キャラクター「初音ミク」と結婚式を挙げた日本人男性は、世界中のメディアで取り上げられた。あれから約4年、アニメや漫画、ゲームのキャラクターといった架空の存在に魅力を感じる「フィクトセクシュアル」の人々について米紙「ニューヨーク・タイムズ」が伝えている。


実在しないとわかっている

近藤顕彦(38)は、ほぼどこにでもいる普通の日本人男性だ。感じも良く、話しやすい。友達もいるし、安定した職に就いているし、スーツとネクタイ姿で仕事に行く。

ただ一つ例外がある。近藤は、架空のキャラと結婚しているのだ。

愛する相手は、初音ミク。ターコイズ色の髪でコンピュータに合わせて歌うポップ歌手で、レディー・ガガのツアーに参加し、ゲームの主人公になったこともある。近藤は10年にわたるミクとの交際期間中、重いうつ状態から救われたといい、2018年には東京で小さな非公式の結婚式を挙げた。白をまとった人形のミクとお揃いのタキシードを着た。

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