10年間も一緒だったこの部屋を彼女は去ることになる
もちろん今でも愛している
ただ彼女は数年間仕事で海外に行くのだ
こんなことになるならついて行けば良かった
でもこんな結末になるなんて誰も予想はしてないだろ?
ぼくは彼女から伝えられた日に日本で待つと答えた

それが間違いだった
ぼくの膝に滴る雫

彼女は言った
「あたし枕が変わると寝られないんだよね」

でかいキャリーバッグとぼくの片腕が入ったゴミ袋を持って部屋から出て行った