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(’-’*川クロウスルトキレベルガアガル⚔ジンセイノジュンビノハナシダオ🐰ショウセツカイテミタオ🍹マタ♪
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0001jc!ダオ
垢版 |
2022/04/24(日) 21:22:30.955ID:bCBL7OcA0
「シャアは否定しろ!」
男は腕を横に払うと、たちまちに揺らいで光るふたりを隔てる煮え切らないようなその不自然な距離がなぜか取り払われたようにすぐにも近づくのです。揺らぐ重力になめらかなワンピースを泳がせて尚もまだ羽ばたくように漂うその女性の唇は、産まれたばかりのように幼く潤って興奮のためか桃色に、美しく震えるその柔らかな瑞々しさは今触れられるほどに近く男は目の前に感じられます。
「私は永遠にあなたたちの間にいたい…」
ふたりの間には無限の光が金に光って渦巻きました。驚くことに涙が熱く、そこで目に湧いて出るのに男は何度目か再びのまた不思議な古い感覚とともに自身の唇をふと不審に震わせて感じます。それは他でもなく、ありふれたひとつの恋でした。
「それは、エゴだよ…!」
男は既に訳もなく衰弱し切ったようなその背中の後に、ギクリとなにか得体のしれない嘲笑うような憶えのある気配を感じました。
「彼は純粋よ…」
男がまた女性へ振り返ってもふっつりとなぜかその笑顔は消えていて、今は浅黒い影の中に澱んで沈み、責めるようなその狂った光をまた黒い瞳の奥に妙に力強く宿らせて、儚く闇の中へそっと溶け入るようにしてもう今は消え去るのでした。
「純粋だとっ…!」
吐き捨てるような呻きとともに、興奮しながらベッドに半身を勢いよく起こして男はひどく苦々し気に目を覚ませました。そこは少し薄暗い簡素に整頓された士官用の船室で、綺麗な観葉植物とともに幾つかの飾り棚は気まぐれのように配されていました。その内の枕元に最も近いくり抜きにはコントロールパネルがやや大きめの幾つかのボタンに色々な小さな光を明滅させて、他には長方形のモニターが今は淡い光をそこいら中に放って、部屋全体を包むように施された壁の衝撃材と同じ真鍮色のその飾り棚を実に心地よく反射させてそれがなにかしら機能性以上の妙な居住性を静かに演出して見せていました。
男はひとり、湿り気をふくむ溜息を続けました。その瞳をたまらず震わせてはっきり残った氷のようなその無残な恐れは、柔らかな微妙な光から今は逃れたすべての散り散りの小さな闇の中にすら紛れる夢から秘かに抜け出たひとつの確かな魂こそを、どこか自然にあたかも求めるようにして、逃れるように力なく危険に漂い彷徨うのです。
「また同じ悪夢を見るようになっちまった…!」
男は目を閉じてじっとしました。恐る恐るもう一度また大きめの枕にその頭をうずめめたところで仕方なく、しぶしぶ淡い重力の中へと抜け出ようと男は諦めるのでした。慣れた一連の仕草で力なく、ダウンケットの衝撃に備えたそのジッパーをその不機嫌な表情をそのままに、まだ温かい肌に馴染むような闇の中にひと際濃い呪縛のようなその掛布を狂いなく真ん中からためらいなくゆっくりと唯ふたつに思いきり切り裂くのです。その時、男が見向きもせずちょうど離れた枕元が闇の中に光りました。例の長方形のモニターをたちまちにひどく明るく灯して、その中に美しいひとりの若い女性のみずみずしいその顔を大写しにひょいとこちらを不躾に覗かせ宿らせるのでした。その光は横合いから、青ざめてそわそわする男の顔を妙に物狂おしく激しく照らし、したがって更に激しく不機嫌に歪ませました。
「大尉」
女は下士官らしくもその事務的な一言のうちに柔らかな表情で偶然ではないふたりの今の関係のみずみずしいその一端をよく表わしているような、純粋な生命の喜びを唯唄うような、あるいは全ての生命の解きがたいまだ目に見えて完成されないこの世の計画的構造というべきようなものに憚りなく、またひとつうやうやしく当然のことのようにしてなにか心のこもったお供え物を少々捧げるかのような安心して温かい、それでいて矢のように落下する青黒い静まり返った幾つもの断崖を絶えずのぞき込むような物狂おしい明るく伸びやかな非常な緊張を瞬かせるように綺麗に輝かせて見せました。
「何だ…!?」

おわり
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