鉄オタの俺がなぜ鉄道が好きなのか語る
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なぜそれほど鉄道が好きなのか、説明しようとしたことはない。他人がどう感じようとも、こと気持ちは比べようも応えようもないものであることは確かだ。 これは俺が九歳の時のことだ。その時俺は独り線路に立ち、二本の直線がはるか彼方で出会うのを見つめていた。木々を貫く線路を見て感じたのは尊大な喜びだ。年を経た木立にも低木の茂みや野原の上に垂れる緑の枝にも似つかわしくないが、線路は確かにそこにあった。鋼鉄の二本線は太陽の下で輝き、黒い低木は登らねばならない梯子に見え た。
衝動的な判断ではない。昔からわかっていた事を言葉で封印したのだ。物心がついてからと言うものの、俺は人生を鉄道に捧げてきた。 身近な世界は、子供も大人も退屈で興味をもてなかった。鈍い人たちの中に閉じ込められていることは、しばらく我慢すべき残念な偶然だ、と考えていた。どこかに存在する別世界を垣間見ることはあり、列車や、橋や、電線や、夜中に点滅する信号を創造した世界が存在することはわかった。待たなければ、あの世界に届くまで成長しなければ、と俺は思った。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています