橋から川に飛び込もうとする若い女性を救助したとして、加古川北高校(兵庫県加古川市野口町水足)3年生の加納彩絵さん(18歳)=同市=と、2年生の内田茉凜さん(17)=高砂市=が、県の善行賞「のじぎく賞」を受けた。

女性が思い詰めた様子で川をのぞき込み、欄干に左足を乗せたのを目撃。二人が全力で走って駆け付け、思いとどまらせた。

 自転車で加古川市米田町の加古川橋に差し掛かった時、橋の中央付近の歩道で、スマートフォンを持ったまま立ち尽くす女性を見かけた。

 悲しそうな表情をしているのを見て、内田さんは「嫌な予感がした」。加納さんも「少しまずいかなと思った」。女性は橋の欄干に手を掛け、川を見詰めていた。

 加古川橋西詰交差点は赤信号だった。2人が自転車を止めて振り返ると、女性が橋の欄干に左足を乗せていた。

女性が身を乗り出し、飛び降りる寸前で、加納さんは「大丈夫ですか」と女性の両腕をつかんだ。歩道に足を下ろした女性は、肩を震わせて泣いていた。加納さんは背中をさすり、内田さんに「電話」と伝えた。

 内田さんは、女性が聞こえない場所まで移動し、110番した。警察官が到着するまで、2人は女性の話を聞き続けた。

 2人は陸上部の短距離選手。リレーメンバーとして、バトンをつないできた間柄という。

 助けた女性と2人は年齢が近く、内田さんは「ここまで追い込まれる子がいるのかと痛感した」とし、「困っている人がいたら、これからも助けられるようになりたい」と話した。看護えっショック師になることが将来の夢という加納さんは「気付いたら無我夢中で走っていた。人命救助に貢献できて良かった」と笑顔を見せた
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