二本松の酒で乾杯! 3月議会に条例案提出へ 酒どころアピール

二本松市は、同市で醸造された日本酒やワインなどでの乾杯を推奨する条例案を3月議会に提出する方針を固めた。市内に四つの酒蔵があるなど県内を代表する酒どころとして知られており、条例を通して地酒などの一層の普及を図り、産業の振興や地域の活性化につなげる考え。

 市民からの意見を募った条例の素案によると、提出予定の条例案は「二本松の酒で乾杯条例(仮称)」。地元産の酒類による乾杯を推進するための市や事業者の役割などを示し、それぞれに努力義務を課す。

 条文には、市が必要な措置を講じる一方、事業者が主体的に取り組み、これらの取り組みに市民も協力することを明記した。ただ推進に当たっては、個人の嗜好や意思を尊重するよう配慮を求めている。

 市内の4蔵元は、各種鑑評会で入賞するなど醸造技術が国内外から高く評価される。また地元産ブドウやリンゴでワインやシードルを醸造するワイナリーがあるほか、安達太良山の伏流水や地元の農産物で仕込んだ焼酎も生産されている。

 新型コロナウイルス感染症に伴う外出自粛などにより需要が低迷し、各蔵元などで減産を余儀なくされている。市は条例を通して地産地消を促進することで、巣ごもり需要も含め消費を喚起し、酒造業や関連する酒販店、飲食店などを支援したい意向。
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