小学生の頃友達に連れられてクラスメイトの女の家に行ったら何故かベッドでイチャイチャしてる男女がいた
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俺は性の目覚めが遅く、当時は女にあまり興味が無かった
特にその女は見た目は可愛らしいがそれを鼻にかけている感じがあり、お姫様を気取っていたのでどちらかと言えば嫌いだった
対して友達はその女が好きだったようで、スーファミをしたがる俺を無理矢理引っ張って女の家に行ったのだった 嫌だなあと思ったが俺はその友達と遊ぶのは好きだった
遊んでくれなくなるのも嫌なので、渋々ついていった
女の家に入ると、何故か別のクラスメイトに出迎えられた
そのクラスメイトは背が高い女で、運動能力が高く、割とサバサバしていたので俺は結構好きだった
なんでこいつが?と思ったがめんどくさいので黙っていた 高身長女に連れられて姫様女の部屋に入った
ピンクな部屋の隅にベッドがあり、布団が膨らんで蠢いていた
高身長女が布団を剥ぐと、中から抱き合ってふざけ合っている男女が現れた
一方は姫様女で、一方はクラスのお調子者の男だった
小学生のくせに強い者をヨイショするのが上手いやつで、俺は嫌いだった なんだこいつら?と思った
友達を見ると、表情が曇っていた
調子者男が「おっ、来たか!」と言ってベッドから起き上がると、姫様女は再び1人で布団を頭まで被った
「どうした?恥ずかしい?」と調子者男が笑った
友達は、何故かヘラヘラ笑っていた
俺はなんだか、ムカついていた 「帰ろう」と俺が言うと、友達は「えっ?なんで?」と笑った
「帰ろう、よっちゃん」
「いやいや、来たばっかやし」
「帰って遊ぼうや」
「嫌やって!」
俺は何故かめちゃくちゃムカついていて、笑いながら答える友達にも段々ムカついてきていた
じゃあ1人で帰るわ、と言って部屋を飛び出し、家を出た マンションのエントランスを抜けたところで、後ろから呼び止められて、振り返った
高身長女が息を切らしていた
「ちょっと待ってよ!何で帰るん!?なっちゃん泣いてたで!」
姫様女が何故泣くのか意味が分からなかったし、そもそも何故あの部屋に呼ばれたのかも分からない
俺は友達とスーファミでスト2がやりたかったのだ
俺が黙っていると、高身長女は更に調子付いて責めてきた
「なっちゃんはきみが好きなんよ。だから呼んだんやで!帰らんといてあげてよ!」
「嫌や。帰る」
俺は背を向けて歩き出した 今思えば俺は小学生の頃、異常にモテていた
姫様女も、高身長女も、委員長も、ボーイッシュ女も、クラスの女の大半が、俺に少なからず好意を持っていた
理由はよく分からないが、そういう奇跡の時代が確かにあった
しかし俺はその嘘みたいなチャンスを全て潰して回った
何故ならスーファミばっかやってたから
ジャンプばっか読んでたから
精通も遅かったし、女の魅力に気付いていなかった 遅ればせながら性に目覚めたのは中学2年生の頃
ホルモンのせいかニキビ面になり、ジャニーズ顔は一気におっさん顔になった
最悪のタイミングで俺はモテなくなった
馬鹿だったのだ
俺はスーファミをしている場合では無かったのに
人生で唯一の奇跡の時代だったのに あの日のことを、友達と話したことはない
なんだかお互い気まずくて、自然に話題にするのを避けていた
しかし高校生の頃、調子者男と話す機会があった
そいつは見事に垢抜けており、ウルトラマリンだかなんだかの香水の匂いをプンプンさせていた
「お前さー、覚えてる?小学校3年生の夏、相川の家から怒って帰ったやろ?」
「あー、なんとなく」
「あの後、凄かったんやで、マジで」 「凄かった?」
心臓がドクンと跳ねた
その日のことは、俺の心に確かにしこりを残していた
俺があのとき帰らなかったら、どうなっていたんだろう?
「ああ、お前が帰った後から相川が号泣してさー、七瀬がお前追いかけて飛び出してったから俺が慰めてたんよ」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています