東京人「ぎゃあああ!すべるうぅぅう!」「死ぬうううう!」ぼく「ふんふふんふ〜ん♪」スイー 東京人「なんだあいつ!?」
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トンキン人「あいつ……氷の上を歩いてる!」
トンキン人「一体どうやって……?」ザワザワ
ぼく「?これはすり足だよ。小股で足を擦りながら歩くんだ。」
ぼく「こうすると滑りにくくなるし、万が一滑っても転びにくくなる」
ぼく「まぁ、ガキの頃からやってるからそんなんいちいち意識してないけどね」
トンキン人「うわぁ……すげぇや…」
トンキン人「わたしでも氷の上歩けた!」
ぼく(むしろその年齢で氷の上で転んでたらぼくの生まれた地域じゃバカにされてたけどな〜……) 「申しおくれました。私はミリアと言います。ここではなんですし、後の話は会議室でお話いたします」
そう言ってミリアと名乗った少女は歩き始める…………四足歩行で。
「おいっ!?」
「? なにかありましたでしょうか?」
ミリアは何がおかしいのだというような顔で俺を見た。おい、まじかよ。この世界ではこれが四本足で歩くのが常識なのか!? 俺を案内しようと俺に背を向けたものだから、ドレスの中が見えそうになっているんだが。
……いや、覗いちゃだめだ!
スカートの中のエデンに心惹かれながらも、俺は煩悩を断ち切った。何もわかっていない今の状況でいきなり悪感情を持たれる訳にはいかない。
「こうやって歩けばいいんじゃないか?」
腰が抜けたまま座り続けていた俺は、立ち上がって歩いて見せた。それを見たミリアの瞳が大きく見開かれる。
「なっ……! そ、それはどうやって行うのですか!?」
「どうって、普通に立ち上がるだけだけど……」
ミリアは懸命に立ち上がろうとしているが、今まで立ったことが無いからか苦戦しているようだった。
「んーーーー! はぁはぁ。できません、賢者様……」
息を切らせ、涙を潤ませながら俺を見てくるミリア。
「俺が手伝ってやろうか? そうすれば立てるだろ」
「良いのですか!? 是非お願いします!」
「……おう」
まさか喜ばれるとは思わなかった。俺はミリアの腰に手を回す。……うわ、柔らかい。女の子って、こんなに柔らかかったんだ。……ってそんなこと考えてちゃだめだ。無心無心。
「じゃ、じゃあ持ち上げるぞ」
「はい、お願いします!」
俺はミリアを持ち上げてあげた。ミリアは少しヨロヨロとしたものの、すぐに一人で立てるようになった。
立ち上がったことでミリアの全身がよく見れるようになったが、これがまた凄まじい。
まるでモデルのような体形をしている。「清廉」という言葉を人間にしたらこんな感じなのだろうか、と思ってしまうほどの清潔感を纏っていた。それに、髪と同じく銀色の瞳も凄く綺麗である。
「すごく目線が高くなりました」
ミリアは呆然とそう言った。どうやら余りの衝撃に驚きすぎてしまったようだ。
「良かったな」
「はい! まさかいきなりこんな英知を授けてくださるとは……さすがは賢者様です」
「ははは、それほどでも」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています